17日、留学やワーキングホリデーで人気のカナダが、アメリカに引き続き嗜好品としての大麻を正式に合法化しました。ただ、合法になったとはいえ、邦人は大麻の所持/購入を含む譲受が違法で、処罰の対象になっています。

しかし、いくら政府が「邦人は手を出さないで」と言っても、現地でPeer Pressure(友達からのプレッシャー)があった場合、どう断ればいいのでしょうか?

異国の地でできた友達を大切にしたいけど、もちろん大麻には手を出したくない──。「大麻を断る」たったこれだけのことなのに、なかなか頭を悩ませられますよね。

では、どうすればその場の雰囲気を壊さずに身を守れるのか? 今日は私が留学前に通っていた語学学校の先生に教わった「麻薬を勧められたときの効果的な断り方」を紹介したいと思います。

経験済みをアピールする

ズバリ結論から言います。「前にやったら気分が悪くなって吐いてしまった」です。

実際にやったかどうかは問題ではありません。ここで大切なのは「経験済み」「嘔吐」というキーワードです。

経験済みをアピールするのがベストな理由は、ほかの返答では、次のようなやりとりが想定されるからです。

「吸いたくない」→「吸ってみないとわからない

「怖い」→「怖くない、みんなやっている

「日本では違法だ」→「ここでは合法、医療用にも使われている」「バレない

「嘔吐」も重要なポイントです。誰だって人の吐瀉物は処理したくありません。リラックスしているときならなおさらです。

もしも「この大麻は極上だから大丈夫」と言われても、「そう言われて前にも試したけど、やっぱり具合が悪くなったから体に合わないのだと思う」と体調不良を強調するのが大切だと思います。

断っても本当の友人は離れていかない

私は、参加したパーティや友人宅で何度か大麻を勧められましたが、この方法で吸わずに済みました。

私の周りが良識のある人たちばかりだったのかもしれませんが、無理強いされることもなければ、断ったが最後、集まりに呼ばれなくなったということもありませんでした。

とはいえ、人によっては気分を害したり、無理やり勧めてきたりするかもしれません。そんな場合は、金輪際付き合わない覚悟で距離をおいた方が良いと思います。

いずれにせよ、断っている相手のことを尊重してくれない時点で、相手はあなたのことを大切に思っていないのですから。

私が大麻を吸わなかった理由

私が頑なに大麻を吸わなかった理由は、真面目だったからでも親を裏切りたくなかったからでもありません。

留学当初に出会った大麻依存症の邦人がとんでもない厄介者だったから、そうは絶対になりたくないと思ったからです。

アメリカン・ドリームに憧れて渡米したであろうその人は、安易な気持ちで大麻に手をだしたようでした。ところがどんどんのめり込んで、留学費用はおろか、生活費も全て大麻につぎ込み、住む家がないために新たにやってきた留学生に「LA生活のコツを教えてあげる」と近づいては居候の繰り返し。家を追い出されると次のターゲットを探す、寄生虫のような生活をしていました。

その人は、ビザもなく不法滞在だったため、いい加減痺れを切らした人たちが移民局に通報しようと動き出したころ、その空気を感じ取ったのか、ある日突然行方をくらましました。いろいろな人から多額のお金を借りたまま── 。

大麻を吸う人は「依存症にはならない」「医療にも使われている」といいますが、やはりアルコール同様に用法用量を守って使用した場合のみ安全に使えるのだと思います。

どんなに身近でも、大麻は違法

海外だと、大麻は本当に身近な存在です。合法化され、以前にも増して手に入りやすく、勧めてくる人たちも格段に増えていると思います。

しかし、私たちが日本のパスポートを持つ邦人である限り大麻に手を出すことは違法です。

後悔しない海外生活を送る上で、私の経験と教わったことが少しでも役に立てば幸いです。

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