MacBookの存在意義って…。
あのまま消えると思われていたMacBook Airが8年ぶりの復活リボ~ン。米GizmodoのAlex Cranz記者が早速ハンズオンをしています。
旧MacBook Airも1,000ドルに値下がりしてキープとなりましたけど、あれは買っちゃだめですよ。 絶対。「安くなったよー!」って誰かが買ってきたら箱もってる手をベチッとやってください。
「新しいMacBookだよー!」って誰かが買ってきたらそっちの箱もたぶんベチッとやったほうがいいです。いやほんと新型MBAの登場で、MacBookを買う旨みは今やほぼゼロ、ヌル、ニエンテになってしまいましたからね。
MacBookはもともとコスパのいいノートではなくて、あんなにちっこくて軽くて、いまだに第7世代YシリーズIntelチップで、気になるお値段1,300ドル(日本価格14万2800円) 。「1,300ドルもあればWindowsはだいぶいいの買えるよ」って言われてました。
でも今度は「100ドル安い1,200ドル (13万4800円) もあれば、同じAppleでだいぶいいの買えるよ」というこの状況。今からMacBook買う人はよっぽど特別な思い入れがある人なのかも。
なんせ最新第8世代Yシリーズ
MacBook Airは第8世代YシリーズのAmber Lakeのチップ内蔵で、これを上回るスペックはi7のMacBookだけ(一気に1,600ドルに!)。しかも実際は 「上回る」と断言もできなくて、MacBook AirのチップはIntelもまだ発表していない第3四半期の新型なので、比べることさえできないんです。
そして待望のRetinaディスプレイ
MacBook Airはなんといっても画面が大躍進で、12インチのMacBookと同じRetina対応になりました。サイズも大きくなってます。MacBookと比べてみると…。
MacBook Air:13.3インチ 2560x1600
MacBook:12インチ 2305x1440
ピクセル密度はだいだい一緒なので、大差ないっちゃーないけど、ファイルとウィンドウをたくさん広げて作業する人は勝負あったーとなりそう。
旧Airとは目で見てわかるほどの差がつきました。新型MacBook Proほどではないにしても、本当にシャープです。ベゼル(画面の縁)がシュっと狭くなって、 ピクセル密度も旧型の127PPIから227PPIに一気に増え、開くと「今~」っていう風が吹き抜けます。「2014年」の空気が淀んでた旧Airとは大違い。
キーボードまでMacBookそっくり
MacBook Airは開けた途端、「MacBook?」と思っちゃうところもあって、キーボードの両サイドにはスピーカーが付いてるし、キーボードも一緒、感圧タッチのトラックパッドも一緒。極端な話、キーの艶の出方までほかのAppleノートファミリーと一緒です。
叩いてみるとこれまた最新MacBook Proと同じちょっとイラっとなる薄い叩き心地。いちおうカチャカチャ音はするので、ひどいってほどではないけれど(AirもほかのMacBookも「キーボード最高」と言ってる人は、単にお世辞か思いこみで言ってるだけだと個人的には思ってる)。
MacBookにないオマケのポートまで付けてるし
サイドのところをよく見ると、MacBook AirにはMacBookにない2基目のThunderboltとUSB-Cポートまで付いています。MacBookは1つしかないので、充電も外付けもこれ1個で抜いたり差したり忙しいけど、MacBook Airは拡張ポート2つで、反対側には3.5mmオーディオ出力ジャックまである!
蓋の先に向かって細くなるフォルムは旧Airと一緒なので、Airっぽさは残ってます。
ほんとに誰がMacbook買うんだ?
…とまあ、こんな調子で、MacBookとMacBook Proのデザインを採り入れながら、先が細くなる初代MacBook Airのフォルムと安価なプライスの伝統を残した新MBAは、まさにベスト・オブ・ザ・2ワールド。こんなコスパマシンが出ちゃったら何が悲しくてMacBook買うんだ?って思ってしまいますよ。高いし、遅いし、画面は小さいし、解像度も低いし、Touch IDもない。これだけないない尽くしで100ドル高い。あるのは値段だけや!
唯一MacBookに勝ち目があるとするならばそれは、新型Airよりわずかばかり小さく軽いことぐらいですが、それとて「1247gのより920gじゃないと肩がさあ~」となるひ弱な人類がどこにいるんだよってなりますし。そんなことを思いながら来週届くAirを待つとしましょうかね。