さっそく何かアイディアを考えなければ!
米Gizmodoは3月に、Google(グーグル)がアメリカ国防総省に軍用ドローン「Project Maven」で採用する、人工知能開発の契約を結んだと暴きました。そして集団辞任や4,000人以上の署名が集まるなど、社内で大きな波紋が広がっていました。
以降、上層部はこれ以降の軍事契約を更新しないとし、彼らのAI技術を武器や監視に使用しないというガイドラインを制定。これで世界中に、GoogleがAIを人類をより良くする「ソーシャルグッド」な使い方をすることが明示されました。
「良いAIの使い方」を募集するコンテストを開催
そこでGoogleは月曜日に、AIで社会的課題に取り組むための良案を提出したグループに対し、28億円の貯金から資金を提供すると宣言。人身売買、医療、災害救助、環境保全などの問題が改善できるアイディアを募集するコンテスト「AI Impact Challenge」を開始しました。
このコンテストでは、NPO法人や社会を改善する目的を持つ営利団体など、多くの企業からのアイディアを来年1月22日まで受け付けています。
発表会では騒動との関係を否定
この発表はカリフォルニア州サニーヴェールのGoogle本社にて行なわれました。
CNETによれば、このときAI部門の長ジェフ・ディーンから、「Project Maven」に関する言葉は一切なく、イベント後の記者会見でも「今回の発表は最近の騒動が原因ではない」、とコメントしていたそうな。これについては、Googleの広報も米Gizmodoに同じ返答をしています。
良いAIって具体的にどんな使い方?
月曜日のイベントでは、早速AIの使い方の一例が紹介されました。それはアメリカ海洋大気庁と共同で、クジラの声を聞けるAIを開発するというもの。これが開発されれば船舶業界は、絶滅危惧種と海上で衝突することなく運行ができるようになります。
発表でディーン氏がこのように語ったことを報じています。
私たちは、AIをどのように使用すべきか? という疑問と戦っています。AIは人々の生活を改善する可能性を秘めているのです。
ぜひともそのように活用して欲しいものですが、いつまた上層部が欲を出してスカイネットみたいなものに手を出さないとも限りません。AIのおかげで人類滅亡だなんて、シャレになりませんからね。