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フェーズメーション、150万円のパッシブ型プリアンプ。MC内蔵フォノイコも

協同電子エンジニアリングは、フェーズメーション(Phasemation)ブランドから、アクティブ回路を内蔵しないパッシブ型プリアンプ「CM-2000」と、MCトランス内蔵のフォノアンプ「EA-350」を12月中旬に発売する。価格は、CM-2000が150万円で、EA-350が39万円。

プリアンプ「CM-2000」(写真上)と、フォノイコ「EA-350」(写真下)

フェーズメーション(旧フェーズテック)は、協同電子エンジニアリングが手がけるオーディオブランド。電子計測機器の開発・製造で培った技術を活かし、ハイエンドオーディオ機器の販売を行なっている。

プリアンプCM-2000は、前モデルCM-1000('11年4月発売)の後継機で、音量調整回路や部品を見直すことで、分解能と高い鮮度の向上を実現したという。

プリアンプ「CM-2000」

コア材には、新開発の極薄スーパーマロイ材を採用。巻き線材料も従来の高純度銅線からPCーTriple Cのポリウレタン線へ変更。大型のコア形状との相乗効果により、高い低域リニアリティと繊細で伸びやかな高域を達成し、広大な空間表現を実現したとする。

アッテネータートランスの巻線仕様をいちから見直し、バランス接続のHot側とCold側の2つのATT用巻き線を、1個のトランスに巻いたバランス用ATTトランスを開発。またアンバランス入力に対してもCold側信号をトランス内部で生成し完全なバランス出力対応を実現している。

ボディは、堅牢な2mm厚鋼鈑に銅メッキを施したベースシャーシと、誘導ハムシールドを配したケースカバー仕様。ATTトランスはラバー材によるフローティングで、外部振動の伝播を抑制。フロントパネルは20mm厚スラントアルミパネル、筐体下にはウォルナット材ベースを追加し、不要振動対策を徹底したという。インシュレーターは、TAOC製のハイカーボン鋳鉄。

ロジウムメッキを施したフルテック製入出力端子を採用。入力はRCAとXLRが3系統。出力はRCAとXLRが2系統。外形寸法は434×289×117mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は10kg。

背面部

MCトランスを内蔵したフォノアンプ「EA-350」

EA-350は、MC昇圧トランス「Tー2000」のノウハウを取り入れ、バランス伝送に対応したMCトランス内蔵のフォノアンプ。同社フォノアンプのミドルモデルで、MCバランス伝送対応はクラス初という。

フォノアンプ「EA-350」

オールディスクリート全段対称無帰還増幅回路を採用。レコードの情報を余すことなく再生し、音楽の躍動感、ダイナミクス、陰影等の表現に優れた再生が可能という。

無帰還型のLow Cut Filter機能を搭載。ステレオ用RIAA特性に加え、DECCA用モノラル特性、コロンビア用モノラル特性の3種類の再生カーブ切替スイッチ、消磁回路、モノラルスイッチなどを搭載する。

高音質部品を採用。信号系には、1%グレードの金属皮膜抵抗と、シルバードマイカー板を用いたマイカーコンデンサーなどを使用。電源回路には、ローム製SiCダイオード、オーディオグレード大容量電解コンデンサー、低雑音ツェナーダイオード、左右独立電源トランスなどを採用している。

入力端子は3系統で、入力1/2はバランス入力にも対応する。それぞれでMM/MCの切り替えができる。

入力感度は、MMが2.5mVで、MCが0.13mV。適合カートリッジ出力インピーダンスは、MMが47kΩ以下で、MCが1.5~40Ω。消費電力は20W。外形寸法は430×362×93mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は8.5kg。

背面部