「オバマ再来」民主に新星 分断あおらぬ演説、聴衆熱狂

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テキサス州ヒューストン=土佐茂生
【動画】米テキサス州内の大学で遊説するベト・オルーク下院議員=土佐茂生撮影

 11月6日に実施される米国の中間選挙を前に、与党・共和党が圧倒的な強さを誇る南部テキサス州の上院選で異変が起きている。与党現職の大物テッド・クルーズ氏(47)を、野党・民主党新人のベト・オルーク下院議員(46)が激しく追いかけている。広大なテキサス州を車で回り、SNSを駆使し、演説では分断をあおらず聴衆を熱狂させる。民主党支持層は「未来のオバマ」と期待し始めた。(テキサス州ヒューストン=土佐茂生)

「すごい人気」ベトって誰だ?

 「ベトに期待してるわ」

 9月13日、オハイオ州クリーブランド。オバマ前大統領が民主党への応援演説をした会場で、「2020年の次の大統領選でトランプ大統領と戦う民主党の候補は誰だと思う?」と尋ね歩いたところ、20代の女性がそう強調した。

 ベトって誰だ?

 「テキサスで上院選に立候補しているベト・オルークよ。すごい人気なの」

ベトは「未来のオバマ」

 オバマ氏はこの日、与野党の垣根を越えて共有する価値観を尊重し、話し合いで物事を決める民主主義の土台を守るように訴えた。女性はオバマ氏の演説に「希望を感じた」と高揚していた。同じような希望をベトに見いだしたのか?

 「その通りよ。ベトは未来のオバマなの」

学生時代はパンクバンドでギターを奏で、スケボーも得意という米民主党の新星ベト・オルーク氏(46)。急速に支持を広げ、わずか3カ月で上院選史上最高となる43億円の選挙資金を集めました。「未来のオバマ」と支持者が熱狂する理由は何か。どんな人物か。選挙運動の現場を追いました。

 民主党の新星ベト・オルーク…

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