かもしれません。
シングルカメラ機なのかよ、と侮るのは早計です。いやね? Pixel 3のね? カメラがね? いいのよね。色や輪郭をあまり強調せず、眼の前にある世界をありのままに捉えます。レンズに入ってくる光に対してどこまでも誠実に撮影します。
Pixel 3で撮影した写真は端的にまとめるとブラックコーヒーです。そのまま飲むか、砂糖を入れるかミルクを注ぐかクリープをのせるかはみなさんの自由。
こういう写実的な性能を持つカメラ。スマートフォンでは珍しいですね。
ピント面はキリリっとシャープ。ボケ味は後ろも前もなめらか。だからフォーカスポイントがぐぐっと浮き出てきます。
拡大してみました。ダイナミックレンジはやや狭めか、暗い場所は黒ではなくダークグレー寄り。明るめな露出とするAEじゃないですか。
個人的な趣味でいうなら、気持ちアンダーめに撮りたいところ。ご安心ください。Pixel 3の標準カメラアプリは撮影時の明るさ調整がしやすいから、好みの明るさの写真を直感的に撮影できます。
AI機能で被写体を判別して露出・ホワイトバランスを変えるといった機能はありません。照明に蛍光灯が使われている場では、白をやや青みがかった白で撮るように調整します。記録色重視なセッティングといえますね。
ただし、食べ物を撮った時に美味しそうと思えるかどうかは別の問題なので、記憶色な写真を取りたいならホワイトバランスをマニュアルで調整するか、撮影後に他の画像編集アプリ・Instagramアプリなどでエディットしちゃいましょうか。
Pixel 3が得意なのは直線が連続する人工物の森というか、都市景観。シャープネスが控えめだから輪郭が細めで精緻な印象。夜景でも比較的ディティールが残っていますよ。
4032x3042ピクセルから、1092x819ピクセルにトリミングして切り出したところ、さすがに夜景ですし点光源祭りですし、さすがにディティールの減少が目立ちます。でも強引な輝度アップがなく、ノイズが目立たないんですね。
また、一眼デジカメ級の夜景がとれるNight Sightモードは今後実装される予定で、まだ機能していなかった様子。だから走る自動車の形状・輪郭が自然なままに残っています。
HDRに似た技術を用いるNight Sightモードだと、ダイナミックレンジも改善するんでしょう。現状はやや白飛びしやすいところがありますが、今後は黒は黒く、白は白く、くっきりを撮りわける実力を持ちそうですよ。
ありのままをあなたに。
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