背後には色んな事情があるようですが、便利になるなら大歓迎。
検索履歴と聞くと、Google ChromeやSafariなど、ウェブブラウザが記録するものを想像するかもしれませんが、履歴を記録しているのはブラウザだけじゃありません。忘れがちですが、Googleの検索エンジンそのものも、ユーザーの動きを記録しています。
Googleはその小窓で「何を検索したのか?」、アクセスしたウェブサイト、見た動画などを収集しているわけです。このデータはGoogleアカウントにログインしている場合、確認することができます。
収集したデータは、Googleのサービスがユーザー1人ひとりにとって使いやすくするために利用されますが、ユーザーのプライバシーにはうるさいこのご時世です。この度、Googleが収集している検索履歴を管理しやすくなりました。
トップページからカンタン管理
デスクトップブラウザでGoogleのトップページにアクセスし、右下の「設定」>「検索におけるデータ」に飛ぶと、新しい1本の動画が貼られています。動画では、検索をどのようにコントロールし、検索結果がいかに役立っているかを説明するされています。
そして動画の下にある「最近のアクティビティ」には、最近Googleで検索した履歴が残されています。Chromeのブラウザじゃなくて、Google側がこんなデータをとっていたなんて知ってました?
その下にある「1時間以内を削除」「検索アクティビティをすべて削除」のいずれかを選ぶようになっています。
AndroidとiOSのモバイル版でも数週間以内に、出来るようになるとのことです。
今後も便利になる
Googleの公式ブログでは、履歴の削除がカンタンになったことについて説明しており、来年はGoogleマップにも、その後はほかのGoogleアプリにも同様の機能が実装されます。
また、プライバシーのコントロールも簡単になり、個人に向けた広告の非表示も可能に。アプリからアクティビティを保存できるようにもなるとのこと。
機能実装の裏には……
この発表が行なわれた同じ日、ブリュッセルの欧州議会では、近年増えてきた個人データの悪用を問題視し、「個人データ産業複合体」からユーザーのプライバシーやデータを護るために法整備を訴えました。はい、訴えたのは、Apple(アップル) のCEOティム・クックです。
私たちの個人データは、“軍事的効力と共に私たちへの脅威になるだろう”と述べました。
この状況をオブラートで包むべきではありません。これは監視なんです。膨大に積み重なった個人情報は、それを収集する会社だけを豊かにし、我々を不快に、そして不安にさせるのです。
Googleが発表したこの機能実装の裏には、ティム・クックの世界的なスピーチの影響が伺えます。なのでこれからどんどん、ユーザーが自分の個人データを安全に管理できるようになりそうですね。