ペンとキーボード、同梱です。
ちょっと元気がなくなりつつあるPC業界の中で、新ジャンルとしてその立ち位置を獲得しつつあるPCとしてもタブレットとしても使える便利な2in1パソコン。今回はSamsung（サムスン）から発表された2in1の最新モデル｢Galaxy Book 2｣を軽く触ってみた米GizmodoのSam Rutherfordの記事を紹介します。
取り外し可能なキーボードと内蔵キックスタンドのあるGalaxy Book 2のデザイン。初代Surfaceが出て以来、取り外し可能なキーボードはポータブルPCの定番のスタイルであり、特にワクワクさせられるものではありません。そんな中で、SamsungがGalaxy Book 2で違いを見せたのは、バッテリー性能（最大20時間持つと言っている）とLTE常時接続、そしてペンとキーボードが無料で同梱されるところ。
バッテリー容量を実現するため、SamsungはGalaxy Book 2にはIntelやAMDが出している普通のCPUではなく、Qualcomm（クワルコム）のSnadragon 850チップを搭載。
今年はじめに私はSnapdragon 835が搭載された Asus Nova Goのレビューをした時に、バッテリーの持ちはすごい一方で、パフォーマンスは本気で普通の仕事をするにはパワー不足でした。それもあって、Samsungのこの判断には疑ってかかっていたのですが、CPUの回路が新世代となり、アップデートを経て向上したSnapdragonとWindowsの親和性により、非x86のWindowsマシンとして、大きな性能アップが期待できそうです。
その他の部分では、Galaxy Book 2は4GBのRAMと128Gのストレージで、microSD対応のデュアルSIMトレー搭載と、スペックは約1000ドルのマシンに期待する相応のもの。さらにSamsungは得意とするスマートフォン／タブレットで培ったものをちょっとだけ持ち込んでいて、12インチの2160×1440 Super AMOLEDディスプレイは、この手のPCのモニタに期待するものを上回る鮮やかさを放っています。
背面は、8MPカメラと指紋リーダーが隣り合っているという奇妙なレイアウトで、狙いを外すととほぼ確実にカメラ・レンズに指紋をつけてしまうはず。そして側面には2つのUSB-Cのポートと、ヘッドフォンジャックが1つ搭載。というわけで、USB-Aの周辺機器を使うのであればドングルが必要になりますが、残念ながら同梱されてはいません。
以前のGalaxy Bookのキックスタンドに比べると、この第2世代のものはさらに安定していて、画面の角度の調整も簡単。そしてキーボードは取り外し可能でありながら、キーストローク（キーの押し込みの深さ）は十分あります。いっぽう、S-Penは標準のWindows Inkに対応し、筆圧を4096段階に調整が可能。さらにSamsungのSペンではおなじみの豊富なエアコマンドも対応。しかし、Galaxy Note9のようなGIF動画を作る機能はありません。
あまりたくさん触ったわけではありませんがGalaxy Book 2を見る限り、SamsungのマシンはSurface Proの競合となりうる力を持っている様子。私としては、MicrosoftのSurfaceやAppleのiPad Proとは異なり、Samsungがペンを同梱してくれたところもかなり気に入っています。
Galaxy Book 2がどうなのかという最終的は判断は、メーカーが謳うぶっ飛びのバッテリー性能が本当かどうかと、使っていてスピード不足を感じさせないかどうかだと思いますが、それを検証するためにはもうちょっと踏み込んだ検証が必要となりそうです。
Galaxy Book 2はアメリカでは11月2日から1,000ドル（11万2752円）で発売予定。日本ではいくらになるか、気になりますね……！
