ライター : FOODIE

三越伊勢丹グループが運営する食のメディア

この記事は、三越伊勢丹が運営する、食メディア「FOODIE」の提供でお送りします。
きんぴらごぼうや豚汁などに欠かせない、ごぼうのささがき。やってみると意外に難しいですよね。厚さを均一にできなかったり、想像以上に時間がかったりするものです。それを解決する新たなテクニックを発見! フードコーディネーターの村井りんごさんが、料理ビギナーでも簡単に、均一に仕上げられる切り方を解説してくれました。

ごぼうのささがき、どうして上手にできないの?

そもそも、どうしてごぼうのささがきって失敗しがちなんでしょうか? 一般的な方法をまずはおさらい。
ごぼうを手に持ち、回しながら包丁で削るように薄く切っていきますよね。このとき均一の厚さになるよう、皮のほどよい位置を狙って削っていく必要があります。しかし、両手が浮いていて安定しないため、グラついて狙った場所が削れず、深すぎて厚くなったり、時間がかかってしまったりするんです。
「素早く均一に仕上げるには、コツというよりも『技術』が必要。大根のかつらむきと同じですね」と村井さん。そして「この方法なら誰でも均一に削れるはず」と教えてくれたのが、次に紹介する驚きの切り方です!

失敗なくスピーディ! プロが教えるささがきテクニック

ささがきは、ごぼうの香りを生かすための切り方。でも切り方だけでなく、洗い方も重要なのだそう。ベストなささがきに仕上げる方法を、洗い方から解説していきます。

1 ごぼうは縦ではなく、横にこすって汚れを落とす

ごぼうについた泥をたわしでこすって落とします。
「ポイントは、たわしをごぼうの上下に動かすのではなく、横にやさしくこすること。汚れだけをそっと落とすイメージです。縦にごしごしこすってしまいがちですが、それだとごぼうの横に沿って入っている筋目の中に汚れが入り込み、皮もむけてしまいます。ごぼうのほろ苦くて青々しい香りは皮にあるので、皮は極力残すことが大切」

2 左手に包丁、右手にごぼうを持って「カンナ」のようにスライスする

村井さんが教えてくれた切り方は、左手に包丁、右手にごぼうを持って薄く削る「カンナ」方式。両手が安定しない、という失敗の原因を解決するスタイルです。
左手はたたんだ布巾の上に置き、さらに包丁の刃先をまな板にのせることで、包丁の角度を固定。あとは刃先にごぼうを当てて、クルクル回しながら削っていくだけ。包丁の刃先が固定されるので、薄く削ったり、深く削ったり、といった削りムラが起こりにくく、一定の厚さをキープできます。 (手を傷つけないよう、刃先よりも先に指を出さないように気を付けましょう)

*それも面倒なときは……プロがおすすめする「斜め切り」

「カンナ方式でもちょっと面倒!」という場合は、斜め切りにするという手もあります。
「きんぴら=ささがきにしないといけない、と思われているかもしれませんが、斜め切りでもいいんですよ。ささがきよりも早いですし、ごぼうの味がしっかりと感じられます」
太めのごぼうなら縦に2つ割りにして、切り口が大きくなるように斜めに切るだけ。
「香りを重視したいときはささがきにして、それ以外は斜め切りにするなど、使い分けるといいですね」

アク抜きなしが正解! 香り豊かな「きんぴらごぼう」レシピ

カンナ方式で薄く切ったささがきで作る、ごぼうの香りが際立つきんぴらのレシピを紹介します。香りを残すためにアク抜きはせず、さらに炒めるときには蒸し焼きにして、香りを閉じ込めます。

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