無限に回転するレンガは、具現化されたピクセルなのだ。鏡面が美しい壁アート「Brixel Mirror」

  • 9,630

  • author 岡本玄介
  • X
  • Facebook
  • LINE
  • はてな
  • クリップボードにコピー
  • ×
無限に回転するレンガは、具現化されたピクセルなのだ。鏡面が美しい壁アート「Brixel Mirror」
Image: BREAKFAST

Brixelってなんだろう?

2009年に結成された建築系アート・スタジオBREAKFAST。ロビーや空港など広いスペースに、アート・インスタレーションを設置しています。

そんな彼らが、無限に回転するブロック「Brixel(ブリクセル)」を開発しました。その名は「ブリック(レンガ)」と「ピクセル」を掛け合わせてつけられたものです。ブリクセルは、多面体の真ん中に円筒形の穴が空いており、支柱を通すことができます。それによってブリクセルは無限に回転できます。そして、これを並べると面白いアート作品になるのです。

それが「Brixel Mirror」。この作品に使われているブリクセルは、表が鏡面で、裏が黒くなっています。彼らは試しに、540個のブリクセル・ブロックを組み合わせ、高さ1.8m、幅5.8mの壁を作ったのです。

Video: BREAKFAST/YouTube

各ブリクセルが規則的に回転するだけで、とても表情豊かな壁になりました。これにより美しい波紋が広がったり、メッセージや時刻を表示することもできるのです。動画を観た人は気づくかもしれません。ひとつひとつのブリクセルがまさにピクセルなのだと。コンピュータ上で画像を構成するあのピクセルが具現化されたものなのだと。

ブリクセルにはひとつずつ、下から照らすLEDが内蔵されています。そしてスマートフォンからモードを選んで操作ができるようになっています。

181023_breakfast2
Image: BREAKFAST

インターフェイスには「ミラー」、「ウィンド」、「クロック」、「ビデオ」、「オーディオ」、「イメージ」というモードが見られますね。たとえば「ミラー」だと壁の前で人が動く様子に応じてブリクセルが回転するので、あたかも魔法で壁を操っているように見えるんです。ちなみに回転速度は60rpmなので、1回転するのに1秒ということになります。

こちらが中身がわかるメイキング映像。人の動きに反応するのは、深度カメラが仕込まれているからだということもわかります。

Video: BREAKFAST/YouTube

こんなのが空港や役所などにあったら目を引くでしょうね。しかしちょっとだけ映画『パワーレンジャー』(2017年)で、壁が顔になるゾードンを思い出すのは……私だけでしょうか?

Source: YouTube (1, 2) via BREAKFAST