人は、恐ろしい状況に陥りそうな場合は特に、衝動的に何か行動を起こしたくなるものです。
車が立ち往生した時は、助けを求めに行くのが一番いい方法だと考えるかもしれません。でも、それは間違いです。
自分の現在地がはっきりと分かっていて、歩いて行ける範囲内にガソリンスタンドがあることを知っている場合をのぞいては、動いてはいけません。
先が見えない場所では動くべきではない
その理由は、捜索隊にとって、荒野でひとりぼっちの人間を見つけるより、先に車を見つける可能性の方がはるかに高いからだと、RedditユーザーのMorsOmnibusCommunisさんはコミュニティ「LifeProTips」に投稿しています：
周りに何もないへんぴな場所で車が立ち往生してしまったら、そこから離れないようにしましょう。そのほうが捜索隊に発見してもらえる可能性がずっと高くなりますし、必要な場合には、車が避難場所にもなります。
行方不明になった74歳のハンターの捜索が5日目に突入し、むかし捜索救助隊員に言われたことを思い出しています。
それは、「車から離れてはいけない。なぜなら、私たちは必ず車を発見するからだ」という言葉です。
今回のハンターの捜索でも、その言葉が正しかったことが証明されました。ハンターのトラックは、行方不明の通報があった翌日に、排水溝にはまって動けなくなった状態で発見されたのですから。しかし残念なことに、ハンターはまだ見つかっていません。
これは道理に適っています。上空から見ても地上で探しても、車の方が人ひとりより、はるかに目立つからです。
特に、ひとりきりで座るか横になるかしていたり、何らかの事故に遭って地面に倒れたりしていれば、なかなか見つかりません。
車は避難場所としても最適
車はさらに、天候が悪い時に避難場所にもなります。水さえあれば、数日間は生きられます。誰かがあなたの行き先を知っていれば、捜索隊が追跡してくれますので、諦めずに耐えましょう。
車から離れずに耐え抜くと決めた人のために、最悪の事態が起きた場合に備えて何をすべきか、ほかにもたくさんの助言が寄せられました。
たとえば、Rycrossさんは次のようにアドバイスしています：
冬の間は、立ち往生した場合に備えて、毛布をトランクに用意しておくのもいいでしょう。水も大切です。
車に備えておくべき非常用グッズ
また、nospamkhanmanさんは、ろうそくと防水マッチを持ち物に加えておくことをすすめています。というのも、ろうそくを1本灯すと「車内の温度が10度くらい上がる」のだとか。
ただし、この方法の安全性については議論が交わされました。すき間から車内に空気が入り込むとはいえ、ろうそくが急速に酸素を消費してしまうからです。
それよりも安全に暖を取る方法として、カイロを使うことをcorgibutt19さんは提案しています。
非常用品には、火をおこすための燃焼促進剤も入れておくといいようです。Corey307さんは次のように投稿しています：
暖かい洋服、非常用毛布、懐中電灯、マッチ、ライター、ナフサ（燃料用オイル）の小瓶、水4～5リットル、グラノーラバーなどの非常食1箱。
圧迫用ガーゼ、包帯、消毒用アルコールの小さなボトルが入った簡単な救急セットも優れものです。これだけあれば、火をおこして暖を取れますし、2、3日分の食料と水も確保できます。出血したら処置も可能です。
燃焼促進剤があれば、簡単に火をおこせます。
いろんな種類の小枝と、広葉樹でも針葉樹でもいいので乾いた葉っぱを探し集めます。何もかもが湿気を含んでいるのなら、地面に倒れている丸太の下を探したり、葉っぱの山を掘り返したりしましょう。
火のつきやすいものに燃焼促進剤をかけ、大きめの小枝を円錐形か網目に組んだら火をつけます。うまく火がついたら、少しずつ大きな枝などを加えていってください。
そのほか、救助を待つ際にできること
注意を引くために、火をおこすことをすすめている人もいました。なかには、動かなくなった車のタイヤを取り外して燃やすというアイデアもありました。
タイヤを燃やすと、真っ黒な煙が出るからです。たしかに、煙がたなびけば捜索隊の目に留まるかもしれませんが、森林火災を引き起こす危険性もあります。
そうなると、森林を危険にさらすだけでなく、遭難者本人もさらに大きな危険にさらされるでしょう。
ですから、そういった極端な状況に置かれた場合は、注意して行動してください。とにかく、最も安全なのは「何も行動を起こさないこと」だということを忘れずに。
動けなくなったら、その場所にとどまりましょう。
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Image: Pexels
Aime Lutkin - Lifehacker US［原文］
