2016年6月29日の記事を再編集のうえ、再掲しています。

ジョギングであろうと期末試験の勉強であろうと、やりたくないことをやり遂げるためにご褒美でモチベーションを保つということは一般的に行なわれています。

昔ながらのアメとムチをつかったアプローチも効果がありますが、研究者、Katy Milkman氏は、さらに効果的な方法、「テンプテーション・バンドリング」を提案しています。

モチベーションを高める方法

これは、たとえば、ジョギングしている間だけお気に入りのポッドキャストを聞く、または、勉強するときだけお気に入りのカフェにいくというルールをつくるなど、ゴールを達成した後でなく、そのタスクに取りかかっている間に自分にご褒美を与えるというものです。

Milkman氏は、この概念をFreakonomicsのエピソードで次のように説明しています。

私が気づいたのは、自分のお気に入りのテレビ番組をジムでトレーニングしているときだけ観ることにすれば、家でテレビの前で時間を無駄にしなくなり、仕事で疲れた後でも番組の次の展開が知りたくてジムに行きたくて仕方がなくなるんじゃないだろうか。

またそれだけでなく、トレーニングと番組を組み合わせることでこの双方をさらに楽しめるのではないかということでした。

罪悪感を感じることなくテレビを観ることができ、ジムでの時間もあっという間に過ぎてしまいます。「テンプテーション・バンドリング」とは、テンプテーション。

つまり、テレビ番組や後ろめたい誘惑物などのご褒美を、やらなければならないことがわかっているのになかなか取りかかれない行動と組み合わせることを意味します。

テンプテーション・バンドリングの効果

このアプローチは理にかなっているものですが、Milkman氏はさらにこのアプローチの実践時の効果を検証しました。

『Management Science』誌で発表された調査結果によると、テンプテーション・バンドリングの導入時には、被験者が通常より 29~51%多く運動する傾向にあることが判明しています。

各自に合った組み合わせを考えるのはシンプルですが、起業家のJames Clear氏は、まずは以下の簡単な作業から取りかかることを提案しています。

2列のリストを用意しましょう。まず1列目には、後ろめたい誘惑物や好きなものなど、ご褒美となり得るものをすべて記載します。

2列目には、トレーニングや人脈作り、メールの返信など、やりたくないけれどもやるべきことを記載します。その後、これら2つの列を組み合わせ、タスクごとにテンプテーション・バンドルを作成しましょう。

Clear氏は以下のような例を提案しています。

・トレーニング中だけお気に入りのオーディオブックやPodcastを聴く。

・先延ばしになった仕事関連のメールに対応しているときだけペディキュアを受けにサロンに行く。- アイロンがけや家事をするときだけお気に入りの番組を観る。

・気難しい同僚との月次ミーティングのときだけお気に入りのレストランで食事をする。

もちろん、ご褒美は妥当なものである必要があり、また、バンドルは実現可能なものでなければなりません。Freakonomicsの指摘にあるように、オフィスでちょっと一杯やりながらの仕事は受け入れられないでしょう。

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Image: GaudiLab/Shutterstock.com

Source: Medium

Kristin Wong - Lifehacker US[原文