これなら月もすくえちゃう?
Inter BEE(国際放送機器展)は、CP+や東京ゲームショウとはひと味ちがう、放送のプロや業界向けの機材をメインとしたガチ系展示会。これだけ聞くとお硬い印象ですが、一般の人が見ても楽しめる研究を展示してるブースもたくさんあります。
電気通信大学の「FairLift」ブースも、そんなワクワク系展示。いわく、水面に映っている映像をすくって、映像を自在に持ち上げることができるんです。水面に映像が映るだけでも結構面白いのに、それを持ち上げる!?
この通り、動く妖精を手桶の中に拾えました! 下の水桶に妖精が映っていないのがわかりますね。
仕組みをうかがったところ、まずはブース裏に妖精の映像を映したディスプレイを設置し、その前面にASKA3Dプレート(簡単に空中結像ができるプレート、売ってます)を置いて、水面に像を作ります。
そして、水面の上部には超音波センサーを設置し、水面との距離をエコーロケーションで測定。これにより、水面ですくった部分の距離を正確に測定し、それに合わせてディスプレイの映像を移動させてすくった水面に像を映してるんですって。なぁるほどなぁ……。
これがASKA3Dプレート。ディスプレイの前には、これのもーっと大きい版が使われています。
もともとは反射するテーブルに映像を映していたけれど、どうせ反射素材を使うなら水でやったら面白いのではないかということで、こういうかたちになったとのこと。研究の成果は「水面反射を用いた空中像とのインタラクション」という名前で、正式に発表されています。
水面の映像をすくうというフレーズがまずマジカルですし、ユーザーが何のデバイスも付けないでいいっていうのも良いですね。映像とのインタラクション方法に、こんな切り口があったとはな〜。
こんな様子の「ザ・占い」みたいなブースを見かけたら、ぜひ立ち寄ってみてください〜。
Source: Inter BEE ONLINE, YouTube