人間の性格は変わらないと言われていますが、学術誌『Journal of Personality and Social Psychology』に発表された最近の報告によれば、それは真実ではないようです。

英国心理学会(BPS)の研究概要は次の通りです。

性格を変えるには?

意志的に性格を変えることは可能ですが、単に頭の中で変えたいと思っているだけでは不十分です。また、具体的な行動目標の達成に失敗すると「こうなりたい」と思っているものとは逆方向に性格が変わってしまうようです。

南メソジスト大学の心理学専攻の学生377人が、同調性、誠実さ、外向性、神経質、寛大さという性格の「5大特性」のうち、変えたい特性を2つを選びました。

15週間の実験期間の開始時に、学生たちは60項目の性格テストを受け、性格を変えるための課題を選びました。その課題は週ごとに難易度が高くなりました(例えば、もっと外向的になりたい場合、1週間目の課題はスーパーのレジの人に「こんにちは」と言うこと、2週目の課題はグループプロジェクトをリードすることです)。

この調査を主導した南メソジスト大学心理学部助教授のNathan Hudsonさんは、この研究で以下のように述べています。

「変えたい特性を要する行動を取っていく課題がうまくできた学生ほど、性格が変わったことがわかった」

「この研究が示唆する唯一最大のことは、性格の特性を変えるために考案された行動を積極的に取ると、時間の経過とともに、その特性がどんどん強くなることが予測されることです」

一方、そうした課題に挑戦しても途中で挫折してしまうと、「望む方向とは逆の方向にその特性は変化します」。なぜそうなるのかは不明ですが、課題が達成できないと、被験者は「自分は変われないのだ」と思ってしまうせいではないかとBPSは推察しています。

「例えば、内向的な人が、見知らぬ人に自己紹介するという課題を達成できなかった場合、自分は内向的だという自己認識がますます強くなってしまうからかもしれない」とBPSは書いています。

ですから、性格を変えたいなら、具体的な行動を積み重ねていく必要があります。

計画を立てて、小さなことから始め習慣をトラッキングしましょう。でも、最初はうまくいかなくても、諦めないでください。とにかく具体的な努力を始めることが肝心です


Image: Chris Lawton on Unsplash

Alicia Adamczyk – Lifehacker US[原文