きらびやか過ぎる現代には、パタパタ動くフリップドットがむしろ心地いい #interbee2018

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  • author ヤマダユウス型
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きらびやか過ぎる現代には、パタパタ動くフリップドットがむしろ心地いい #interbee2018
GIF: ヤマダユウス型

懐古なだけじゃなく、アナログならではの便利さも。

4Kや有機LEDなどの高精細ディスプレイは、美しいけれど目への負担も大きいもの。疲れを感じると、人はアナログなサムシングを求めがちです。表示のアナログといえば、パタパタとまわるフリップドットディスプレイでしょう。

Inter BEE会場の端の端にブースを構える株式会社シンクデザインは、このフリップドットを使った新しい空間演出を提供する「Flip-Design」を展示していました。フリップドットディスプレイのデザイン提案や設置までを、まるっと手がけるワンストップサービスですね。

ぜひ音を出してご覧ください。

いやー、この音に惹かれて来ちゃいましたよ。フリップの回転速度は15フレーム、動画表示にも耐えうる速さです(もっと速くできるけど15fpsで充分とのこと)。仕組みとしては、永久磁石がフリップを回転させるというシンプルなもので、電池を抜いても磁性を保つ、つまりデザインを保つことができます。

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GIF: ヤマダユウス型

拡張性も優秀で、フリップを増やせばいくらでも巨大にできるし、大きくしたからといって速度が落ちることもなし。壁一面のディスプレイにしてもいいし、床に敷き詰めた上にアクリル板を置いて、歩いた瞬間に足元がバババッとインタラクトするアート的廊下にしてもよし。音がいいですもんねー、フリップは。

また、お話を伺うと災害に強いというメリットもあるとのこと。液晶画面は自然光に負けない強い光が必要なため多くのエネルギーを消費しますが、フリップならその必要もなし。磁力を発生させる電力も微々たるものなので、長いこと使えるという意味でも環境に優しいのです。実際、10年以上は余裕でもつそうな。

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GIF: ヤマダユウス型

こちらは、フリップドットにLEDを組み合わせたもの。フリップの裏側にLEDがあり、夜も明るく使えるというハイブリッドスタイルです。日中はLEDなしで使えますから、これまたエコい。

Inter BEEのような、高解像度&高輝度祭りな場所で、こんなクラシックなディスプレイに出会えるとは、いやはや。解像度だけが人を感動させるってわけじゃあないんだなぁと、なんだかほっこりしましたとさ。

Source: Inter BEE