ToDoリストをうまくこなせない人は、問題は生産性ではなく、優先順位にすぎないのかもしれません。ToDoリストの優先順位つけ方を学べば、仕事をうまく終わらせることができます。

これまでも、適切なToDoリストアプリの選び方を紹介したことはありますが、ToDoリストが長く、雑多になっている場合はまったく意味がありません。

実際にアプリが手助けできるほど、生産性を上げられない理由のひとつは、優先順位が欠けているからです。

3ストライクシステム:常に変更し続けること

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誰も言っていませんが、ToDoリストの優先順位をつける秘訣は「優先順位を変更し続けなければならない」ということです。生産性は一定ではありません。誰もが、アップダウンがある中で仕事をしています。集中して、やる気があるときにうまくいっていることが、集中もやる気もない時にはうまくいかないかもしれません。

私は、場所によってToDoリストを分けることから、精神状態によってタスクをランク付けすることまで、優先順位をつけるほぼすべての方法に手を出してきました。しかし、どの方法もうまくいくのは一時的だとわかりました。

今私がやっているのは「3ストライクシステム」です。ToDoリストの重要項目を3回達成しなかった場合は、それを捨てて、新しいことをはじめるというものです。

驚くべきことに、このシステムで私はうまくいっています。「いかに仕事を終わらせるか」というマンネリ化しがちなものを変えることで、生産性の目的に立ち戻ることができ、実際に仕事が終わるようになったのです。

では、どのようなToDoリストの優先順位システムがあるかを見ていきましょう。

古き良きGTDシステム

GTD(Getting Things Done)システムを発明した生産性の専門家デビッド・アレンは、ToDoリストに関して一番大事なのは、正しい優先順位をつけることだと考えています。

Video: gtd/YouTube

AllenのGTDシステムは、優先順位を整理する非常にいい方法ですが、方法はそれだけではありません。GTDシステムは慣れるのに時間がかかることがありますが、一度その原則をToDoリストに適用すれば、生産性は向上します。

「ToDoタスクや優先事項、スケジュールなどを扱いやすく整理するメソッド」をGTDといいます。GTDの最大の利点のひとつは、「しなければならなこと」の全体像がわかり、「次に何をするか」を選びやすくなることです。

また、GTDではすべてのToDoタスクを頭の外へ追い出し、システムへ移し入れることにも重点が置かれています。頭の中で渦巻いているガラクタを掃除すれば、それだけ効率的に仕事ができます。

今のところ、GTDの原則を実行しているベストなアプリは「GTDNext」です。

完全なWebアプリなので、パソコンを使ってデスクワークをする人向けですが、仕事をする多くの人にとっても十分合うものです。

ウォーレン・バフェットの2つのリスト戦略

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世界一のお金持ちのひとりウォーレン・バフェットは、優先順位を管理する独自の方法があります。

有名な話ですが、バフェットが専属パイロットのマイク・フリントに、やりたいこと25のタスクリスト(リストA)をつくるように言いました。

それから、そのうち上位5つに丸を付けさせました(リストB)。ジェームズ・クリアによると、その時の会話は以下のようなものだったそうです。

フリント:上位5つは私が一番やりたいことで、それ以外の20のタスクは僅差の2位です。それでも大事なことなので、合間合間に適宜やっていきたいと思っています。緊急ではありませんが、献身的に努力をしていきたいと計画しています。

バフェット:いや、君は間違っているよ。丸をつけなかったものはすべて“まったく何もしないリスト”になるんだ。どんなことであろうと、上位5つの項目を達成するまで、まったく注意を払わない項目になる。

バフェットのアドバイスのポイントは、自分で自分に言い訳するために、2番目のタスクをするのに多くの時間を費やし過ぎているということです。

ほとんどのToDoリストアプリは、いくつかのタスクに優先度をつけるメカニズムになっています。

たとえば「Any.Do」のようなアプリを使っている場合、プランニングモードとフォーカスモードで、タスクを簡単に上位5つのリストに削ぎ落とすことができます。

アイゼンハワー意思決定マトリクス

元アメリカ大統領ドワイト・D・アイゼンハワーは、重要性と緊急性でタスクを分類することで有名で、スティーブン・コヴィー(『7つの習慣ー人格主義の回復』の著者)はそれを4つに分類するテクニックに変換しました。それが以下の図です。

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まず、タスクをこの4つのうちのひとつに分類しなければなりません。

  • 分類1(Q1)は重要で緊急なので、最初に取り掛かるものです。
  • Q2(重要だけれど緊急ではない)とQ3(緊急だけれど重要ではない)は、自分の好きなように対処すればいいですが、この2つの中ではできればQ2の方が優先です。
  • Q4は要りません。

この分類ができるアプリは、iOSの『Eisenhower.me』Android『MyEffectiveness』など、ほんの少ししかありません。

しかし、「Todoist」でラベルを作成してアイゼンハワ意思決定マトリクスを使ったAngelaのアイデアが、私たちのお気に入りの方法です。そのようにすれば、Todoistのような本格的なToDoリストアプリの、他の強力な機能も利用することができます。

ある質問を自問する

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生産性向上系ブロガーのBelle Beth Cooperは、優先順位づけのプロセス全体を以下のひとつの質問に集約しています。

ひとつのタスクをやった後で、絶対に働くのをやめなければならない場合は、どのタスクからやりますか?

あまりにも単純な質問に思えるかもしれませんが、実際は答えるのが難しい質問です。

これは、仕事の20%が成果の80%をもたらすことが多いという「パレートの法則」を元にしており、その20%のタスクを見極めるものです。

重要なタスクだけにリストを絞り込む前述のテクニックを使い、それから次に何をするべきかを見極める時にこのCooperの質問を自問すれば、答えが明らかになります。

どのようにタスクの優先順位づけをするか?

Leo Babautaの「MITs」や、Scott McDowellの「Daily Prioritization Meeting」のように、ToDoリストの優先順位をつける方法は他にもあります。

生産性に関して言えば誰もが素人です。仕事を終らせる方法を常に学んでいきましょう。

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Original Article: The 3-Strike System: How To Prioritize Your To-Do List by MakeUseOf