パワーリフティングは、チャレンジの場になってしまいがちです。

「自分は本当にこれだけの重量を挙げることができるのだろうか?」「これをもう8回挙げたけど、9回目を挙げることはできるだろうか?」といったように。

ですから、失敗した時に起こる出来事に備えておく必要があります。

米Lifehackerのベンチプレス・チャレンジに合わせて試技を行っている人は、限界の壁を越えたいと思っているでしょう――ただし、安全にはくれぐれもご注意を。

バーベル・ベンチプレスに関しては、失敗すればバーベルの重みで胸や首、顔を押しつぶされる恐れがあります。このエクササイズを「スポッター」、つまりその人の腕がガクガクしはじめたら手を貸してバーベルを上に戻してくれる「補助者」と一緒に行うことが多いのは、そのためです。

けれど、友だちがいなかったり、自分の命を預けられるくらい信頼できる人がいるかどうか確信が持てない場合は、どうすればいいのでしょう?

この前お伝えしたように、バーベルの代わりにダンベルを挙げたり、ベンチプレスの動作に似た運動を行える機械(スミスマシンやチェストプレスマシンなど)を使ったりすれば、こうした状況を完全に避けることはできます。

けれど、純粋なバーベル・ベンチプレスを人の手を借りずに行ないたいという場合も、調整可能なストッパーを備えたパワーラックがあれば大丈夫です。

ベンチプレス向けパワーラックの設置方法

初めてこの方法を試してみようと思った時は、私も半信半疑でした。バーベルを胸に触れるまで下ろす動作を繰り返すのがバーベル・ベンチプレスです。ところが、胸の上にストッパーをセットしてしまったら、それができなくなってしまいます。

実はこれにはコツがあります。背中を反らせてベンチプレスを行なうのです。パワーリフティングの選手なら、これを極限まで持っていき、ヨガのコブラのポーズを90度回転させたような体勢でバーベルを上げることができます。

けれど、パワーラックでベンチプレスを安全に行うことが目的であれば、数インチ反らせるだけで十分です。

毎回の動作でバーベルが胸骨(乳房のすぐ下です。乳房があれば、ですが)に触れるようにすることを忘れないでください――胸の上の方や肩ではいけません。

背中をまっすぐ伸ばした状態で胸の表面と水平になるようにストッパーをセットします。そうすれば、背中を反らせれば、胸の位置はストッパーよりほんの少し上になります。

  • まず、ベンチをパワーラックの中に入れます。
  • 次に、ベンチから胸の厚みの分だけ上にストッパーをセットし、ストッパーより数個分上の穴にバーベルを置けるようにラックのホルダーをセットします。
  • ベンチに横たわって、重りを付けていないバーベルで位置をチェックします。肘を曲げたままバーベルを簡単につかむことができ、腕を伸ばせばバーベルを持ち上げられ、突き出した胸につくようにバーベルを下ろすことができるようにしましょう。
  • バーベルの下から這い出してみます。ストッパーにバーベルを乗せて、背中を真っ直ぐにし、バーベルの下から這い出します。バーベルをお尻の方に滑らせるか転がすかして、楽に座れるようにするといいでしょう。

すべてを適切な位置に調整したら、使った穴の位置をメモして、次回はすばやくセットできるようにします。

穴に数字をつけてあるラックもありますが、つけていないラックについては、たとえば、「下から4番目で、そこから6個分上」などと書き留めておきましょう。後で分かれば、どんな書き方でもかまいません。

映像を見たい人には、このビデオが段階を追ってきちんと見せてくれます(あらかじめ警告しておきます。この動画の冒頭で、ラックなしでベンチプレスを行ったナレーターが315ポンド[約143kg]のバーベルを胸に落としていますが、死んだりはしませんので。見たくない人は、0分42秒まで飛ばしてください)。

Video: OmarIsuf/YouTube

あなたは今の自分のベンチプレスについてどう思っていますか?

バーベルを使ってやってみる気になりましたか?

スポッターの代わりに、肝心な時に注意散漫になることのない金属製のバーを使ってみる気になりましたか?

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Image: milanzeremski/Shutterstock.com

Source: YouTube, Yoga Journal

Beth Skwarecki - Lifehacker US[原文