成功者とそれ以外の人たちを分けるものは何か?
著書「The Four-Hour Chef」のメタ学習(学習法を学ぶこと)という興味深い章の中で、ティム・フェリスが語っているように、生まれつきの偉大さではなく、成功者が生産性や成功全体を支えるために選択した、毎日の習慣、儀式、日課、プロセスです。
そのような日課やプロセスを自分の生活にも少し取り入れることで(特に蔓延するテクノロジーの落とし穴に落ちないようにするために)、成功者の成果から恩恵を受けることもできます。
1. ウォーレン・バフェットのように優先順位をつける
あるとき、ウォーレン・バフェットの専属パイロットが、仕事のキャリアの目標についてバフェットに話していました。Buffettは、パイロットに簡単な練習をさせました。
- 25の目標を書き出す。
- そのうち上位5つの目標に丸をつける。
これで、丸のついている目標と、そうでない目標のリストが2つできます。この練習に関して誤解してほしくないのですが、これは優先順位の高いリストと低いリストではありません。
バフェットはこのように言っています。
丸をつけなかったものはすべて“まったく何もしない”リストになります。たとえ何があろうと、丸をつけた上位5つの目標が成功するまで、このリストの目標のことは忘れましょう。
目標に優先順位をつける(そしてそれ以外は排除する)この厳格な方法は、バフェットが人生で多くのことを達成するのに役立ちました。長期的な目標だけでなく日々の目標でも、自分の時間をもっと賢く使うことは、私たちにも同じように役に立つはずです。
2. アーネスト・ヘミングウェイのように成果を記録する
自分の優先順位が何かを理解したら、進捗を記録するのは極めて重要です。
ヘミングウェイにとっては、書くことが優先事項でした。ですから、毎日自分の書いたもの(何ワード書いたか)を記録していました。
こうすると、その日どれくらい書いたか正確にわかるので、自分の生産性に関してまったく勘違いすることがありません。その日の目標に達したら、翌日までは完全に休んでいました。
同じように、数学者であり作家でもあるカール・ニューポートは、大変な仕事に何時間費やしたかを計算し続けています。
ティム・フェリスも、自分の1日に関して多くのことを記録することで有名です。だから、どのインプットが最も価値のあるアウトプットに導いているかを読み解けるのです(例:80/20の法則)。結局のところ、計測することは管理することなのです。
自分でもやりたい場合は、スプレッドシートの表を使って記録するだけでもいいですが、さらに機能を追加したい場合は、習慣と目標の素晴らしい計測アプリもあります。
3. アリアナ・ハフィントンのようにメールする
自分はメールをたくさん受け取る方だと思う人は、米HuffPostと「Thrive Global」の共同創業者であり、作家であり、ビジネスウーマンである、アリアナ・ハフィントンの受信トレイをちょっと想像してみてください。
ハフィントンのように受信トレイのメールが急増すると、ほとんどの人が参ってしまうと思いますが、ハフィントンは3つのシンプルなルールのお陰で生活を変えないように管理できています。
- 良質な睡眠のために:寝る30分前はメールを見ない。
- 朝もっと集中するために:起きてすぐにメールを見ない。
- 深い人間関係を築くために:子どもと一緒にいる時はメールを見ない。
ハフィントンは、メールの厳格なルールを守ることに真剣に取り組んでいます。
実際、休暇中の社員のためにツールを開発したほどです。
このツールは至ってシンプルです。休暇中は、あなたにメールを送信した人はメッセージを受け取り、いつ戻るかを知ることができます。そしてここが一番大事なところですが、ツールはそのメールを削除するのです。
4. ピーター・ティールのように偽の締切を設定する
PaypalとPalantirの共同創業者であり、億万長者の投資家でもあるピーター・ティールは、限られた短い時間で大きなことを成し遂げるために必要なことを知っています。
彼がきまってする質問は「どうすれば、これから半年で10年の計画を達成できるか?」というものです。
馬鹿な質問のように思えるかもしれませんが、ティールのような人たちが自分の目標についてどのように考えているのか、という重要な洞察です。これは、彼が古い慣習を破り、ほとんどの人が10年でできることより、1年でより多くのことを達成しているやり方です。
この質問は、すべての目標を半年で達成できるかとは言っていません。むしろ、「もし締切がもっと厳しかったら、どうやってこれを終わらせるか?」と考えることに集中する思考実験です。
5. リチャード・ブランソンのように運動する
「Change Your Habits, Change Your Life」の著者のトム・コーリーによると、裕福な人たちの76%は毎日少なくとも30分は運動をしているそうです。
Facebookのマーク・ザッカーバーグ、Twitterのジャック・ドーシー、オプラ・ウィンフリー、それにもちろんリチャード・ブランソンもです。
ブランソンは、ブログの投稿でこのように説明しています。
私は、健康と運動を常に重視していなかったら、自分のキャリアで成功できたか(自分の人生で幸せでいられたか)本当に疑わしいと思う。
億万長者の起業家の毎日は運動からはじまります。この運動によって、仕事に対して正しい心構えで臨むことができ、また夜になると良質な睡眠がとれています。
彼は「毎日身体的にも精神的にも自分に没頭できているとわかることほほど、満足することはない」と続けています。
高価なスポーツジムの会費や、専属トレーナーがなくてもいいのです。健康を保てる運動をガイドしてくれるアプリはたくさんあります。もう言い訳はできません。
6. イーロン・マスクのようにスケジュールを使う
そこまで昔ではありませんが、イーロン・マスクが1日を5分刻みにしていることが判明しました。ビル・ゲイツも同じことをしているのは有名です。毎日、1日の時間を最大限活用するために、この仕組みによって複雑かつ厳密にスケジュールが組まれています。
多くの超生産的な人たちは、休憩や家族との時間ですらスケジュールに組み込まれています。「スケジュールに入っていなければ、存在しないのと同じだ!」という格言のようです。
確かに、ほとんどの人にとって、5分刻みというのはあまりにも意欲的過ぎますが、スケジュールを15分、20分、30分単位に分けることで、自分で責任を持ち、優先順位をつけ、かなり厳密にスケジュールを守れるようになります。1日を時間単位ではなく、分単位で見られるようになります。
7. マーク・キューバンのように読む
マーク・キューバンはビジネスマンであり、投資家であり、作家であり、慈善家です。
これまで語ってきた人たちと同じように、彼は多くの人が1週間でやることを1日でやっています。しかし、毎日、本を読むために何とか3時間を捻出しているのです。
多くの本を読むことが、キューバンが“知識の優位性”と呼んでいるものにつながります。
特にネットでは簡単に情報が入手できますが、入手可能な情報すべてを吸収するだけの十分な時間があったら、私はどんなテック系のビジネスでも優位に立つことができます。
キューバンは例外ではありません。前述の本「Change Your Habits, Change Your Life」には、お金持ちの88%が、毎日少なくとも30分は自己改善や勉強のために読書をしていると書いてありました。つまり、成功している人たちは、楽しみのためだけに本は読まないのです。勉強のために読んでいるのです。
もっと多読できるようになりたい人は、年間50冊以上本を読むガイドをチェックしてみてください。そんな時間はないと感じている人は、「Blinkist」に数千冊のノンフィクションの短い要約版を読むこともできます。
8. エド・シーランのようにデジタルデトックスをする
テクノロジーに生活の大半の時間を費やしているような気がする人は、デジタルデトックスを試してみてはいかがでしょうか。
少なくとも短時間でも、気が散るデジタル系のものから距離を置くのです。
デジタル系のデバイスから少し距離を置きたいと考えている有名人は増えており、その人たちに続くことになります。
BBC Radio1のDJスコット・ミルズは、午後8時以降はスマホを遠ざけます。
エド・シーランは「自分の目ではなく、画面を通して世界を見ている」ことに気づいたので、スマホやメール、SNSに触れない時間を増やしました。
スティーブン・スピルバーグは、創造性を妨げると信じているので、デジタル系のテクノロジーを避けることで有名です。
カニエ・ウェストは自身のフォロワーに「スマホをやめたら制作する気分になれた」と言っていました。
9. みんなと同じように瞑想する
ポッドキャストの「The Tim Ferriss Show」のインタビューで、世界クラスのパフォーマーの80%以上は、ストレス軽減や結果の向上のために、瞑想や何らかの形式のマインドフルネスを利用していると言っていました。
いくつか例をあげると、世界的に有名な音楽プロデューサーのリック・ルービン、ライターのマリア・ポポヴァ、世界的に有名な写真家のチェイス・ジャービス、神経科学者のサム・ハリス、俳優のアーノルド・シュワルツェネッガー、起業家のケビン・ローズなど、他にもたくさんいます。
この人たちが全員、何かしらのスピリチュアルなものや神秘主義的なものに傾倒しているという意味ではありません。むしろ、基本的なマインドフルネスや瞑想の技術を学ぶことに、現実的かつ実用的な価値を見出しています。このような実践は、ストレスからすぐに解放し、心を穏やかにし、その日の残りの時間を集中できるようにしてくれます。誰もが活用できると確信しています。
どの習慣を取り入れますか?
成功や生産性を向上させるのに特効薬がないのは言うまでもありません。成功している人たちは、正しいことに集中する方法を見つけること、不屈の努力をすること、絶えず学び続けることが、自分の達成の大半を締めていると考えています。
このことは、この記事で強調してきた習慣や日課、儀式からも明らかにわかります。
では、これまで紹介してきた日課を小さな習慣として取り入れ、自分にも役立つか確認してみましょう。
- アリアナ・ハフィントンのように厳格なメールのルールを決めることで、受信トレイに関するストレスが減るかもしれません。
- サム・ハリスのように瞑想をすれば、常に冷静でいられるかもしれません。
- イーロン・マスクのようにスケジュールを使えば、今年はこれまで以上のことが達成できるかもしれません。
今年自分が成功するには、どの日課を選ぶのが一番効果が大きいか考えてみてください。
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Image: Joshua Lott/Getty Images North America(ゲッティイメージズ)
Source: Amazon(1, 2), The Virgin(1, 2), HBR, James Clear, Blinkist, Tim
Original Article: The 9 Habits of Highly Successful People by MakeUseOf