こういうのも時代性と呼べるようになってくるのかも。
小型シンセPocket Operatorシリーズや、最近では待望のOP-ZをリリースしたスウェーデンのTeenage Engineering(TE)が、自社スピーカー「OD-11」にサスティナブル素材を用いる研究をしています。
TEはRISEスウェーデン国研究機構と協力し、新素材「ホロセルロース」を開発しました。ホロセルロースは、木材からとれるセルロースに結合しているリグニンを分離させたもの。セルロースもサスティナブル素材として近年注目されてますね。
RISEの開発した制御法によって、このホロセルロースは木材の純粋性と経年劣化しない白さを有しています。一般的な白色木材であれば時と共に日焼けしたり黄ばんだりしますが、この素材は時間が経っても白さを保てるとのこと。こんなにまっ白なのに!
そんなホロセルロースを使って作られたスピーカーキャビネットが、この新しいOD-11。木材らしいテクスチャーと劣化しない白さをもち、かつ添加物を含まないため再利用にも適したサスティナブル素材でもあります。
ちなみに、2017年に発売された「OD-11」はこんなかたち。ミニマルなデザインとWi-Fi接続による世界初のCloudスピーカーとして話題となりました。
で、このOD-11の元となった、1974年にスウェーデンの音響デザイナーStig Carlssonが発売したオリジナルのOD-11(とそのシリーズ)がこちら。歴史ありますなぁ。
今回発表されたホロセルロース仕上げのOD-11は、いまのところ製品化の予定はありません。スタバしかりレゴしかり、世界はサスティナブルを推してますが、資源的な目線だけでなくデザインも感じたいですよね。50年前のスピーカーが同じ質感を保ってるって、まさに持続性って感じです。
Source: RISE Research Institutes of Sweden, Amazon, YouTube