きっとみんなもやっている。位置情報が追跡されちゃう5つの行動

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きっとみんなもやっている。位置情報が追跡されちゃう5つの行動
Photo: David Nield / Gizmodo US

位置情報も、コネクティングドット。

「どこかで自分の位置情報が誰かの手に渡っているかもしれない」と察したことのある人は少なくないでしょう。場合によっては、位置情報を許可してないのにデータが収集されることもあるようです。

ニューヨークタイムズ紙によると、アメリカでは2億台のスマホからかなり緻密な位置情報が収集されていることがわかりました。こうした情報は"匿名化"されつつも、さまざまな情報を結びつけて毎晩どこで眠りにつき、毎朝どこを通って出勤し、どこに行きつけの場所があるかなどの情報を割り出すことも可能だと指摘されています。

でも、一体どのようにして情報は収集されているのでしょうか? アプリでランニング記録をシェアしたり、Facebookで近所の店の広告が表示されたり、Instagramで場所をタグ付けしたり...位置情報が追跡されやすい5つのポイントをまとめました。

1. アカウントにログイン

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Screenshot: Gizmodo

Amazon、Facebook、Gmailなどのサービスにログインするたびに、ざっくり言ってあなたがどこからサービスを利用しているか情報を得ようとします。

ネットで何かしようとすると、ISP(インターネットサービスプロバイダ)に紐づいたパブリックIPアドレスが使用されます。これが大まかな位置情報に関連することになるのですが、この時点ではどこに住んでいるのか特定できるほど十分な情報は得られません。

アカウントにログインしていなくても、地元にある店のオンライン広告を目にすることがあるのはこのためです。Facebookで居住地域を設定していなくても、おそらくもうシステムは把握していることになります。(Facebookでの広告表示設定は、こちらから確認できます)

現在地情報を送信することなくネットを使いたい場合、VPNサービスの使用を考えるのも手です。それでもログインしたときサイトがIPを記録することになりますが、地理的に正確な情報ではないことになります。

2. 画像に位置情報を追加

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Screenshot: David Nield

もはや周知の事実ですが、Instagram、スナップチャット、Facebook、Twitterなどで投稿するときに場所をタグ付けすると、アカウントに位置情報が紐づけられます。特に、プライベート公開ではなく誰でも閲覧できる状態、あるいは自宅の近所で位置情報をタグ付けするときは注意したほうが良いです。

一般公開していない画像でも、アプリのほうで位置情報データが記録されたり、パートナー企業に引き渡されたりする可能性もあります。ニューヨークタイムズが報じたところによると、こうしたデータは多くの場合プライバシーポリシーに則って匿名化されますが、点と点となった情報を結びつけることも不可能ではありません。

アプリに位置情報の取得を許可していなくても、あなたがどこにいたか特定できる可能性もあります。Felix Krause氏が昨年明かしたところによれば、特にインスタやスナチャなど、アプリから画像ライブラリーを開けるように設定している場合、ライブラリー内の画像から位置情報のメタデータを読み取ることもできるのです。

3. パブリックWi-Fiを利用

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Screenshot: Gizmodo US

注意深く内容をチェックせずに「同意する」ボタンをチェックしたり、危険性を示すダイアログを無視したり...安全じゃない可能性は認識しつつも、カフェや街中でWi-Fiに繋げてラッキーと思ったことはありませんか? こうしたWi-Fiへアクセスする際にはトレードオフとして位置情報を送信している場合もあります

世界中にあるすべてのパブリックWi-Fiに共通して言えるわけではありませんが、接続するにはメールアドレスや電話番号が必要なケースもありますよね。広告提供会社からお金を得るために、あなたの居場所を知ろうとして無料Wi-Fiを提供する企業もあります。

もちろん、今月2件のカフェでWi-Fiに接続したからといって、あなたの居場所を完全に把握してつきまとうようなことはできません。ただ、あらゆるソースから情報を結びつけて人々のプロフィールを構築することは可能で、パブリックWi-Fiはそうしたソースのひとつになり得ることも覚えておきたいところです。できるだけ信頼できる人のWi-Fiにのみ接続するほうが無難であることはまちがいありません。

4. ランニングの記録をSNSで共有

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Screenshot: Gizmodo US

みなさんのなかに、フィットネスアプリでランニングコースを共有したことのある方はいますか? 以前には、サイクリング&ランニングアプリのStravaが 匿名化されたデータが誤って秘匿なはずの軍事基地を公開してしまうこともありました。 たとえ一般公開していないデータであっても、ワークアウトのデータからユーザーの位置情報が特定される可能性も捨てきれません。

公園のまわりを走るのを記録したい場合には、フィットネスアプリに位置情報を与えるほか選択の余地はありません。また同一アプリ内か、Facebookなどソーシャルネットワークか、こうした情報をどこでシェアするかもよく考えたほうが良さそうです。

繰り返しになりますが、点と点を結びつけて個人情報を繋ぎ合わせることができる会社や個人もいるわけです。たとえばの話ですが、StravaとFacebookをリンクさせている場合、これらのアプリに位置情報を追加していることになり得ます。プライバシーの観点からいうと、さまざまなアプリのアカウントを連携させないほうが無難だといえます。

5. スマホを使う

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Photo: Sam Rutherford / Gizmodo US

「どのアプリにも位置情報へのアクセスを許可していない」という人はどうでしょう? 残念ながら、スマホが多くの位置情報を抑えているのはたしかです。しかもそれはGoogle(グーグル)、Apple(アップル)製品だけでなく、どんなモバイルデバイスでも同じことがいえます。

たとえば「スマートフォンを探す」など紛失時に役立つ機能のため、最も近くにある基地局に接続するため、あるいはタイムゾーンを自動で検知するためにも位置情報は重要になります。ガラケー時代に逆戻りでもしない限り、こうした位置情報はある意味スマホで欠かせないデータになっています。

iPhoneに位置情報を記録させないためには、設定からプライバシーを選択して、位置情報サービスをオフにする必要があります。Androidでは設定からセキュリティと現在位置情報を選択して、位置情報をオフにすることができます。

最後に、AppleやGoogleがどのように個人情報を扱っているかは、また別の話になります。暗号化や匿名化が行なわれているにせよ、データが収集されていることには変わりありません。こうしたデータをGoogleほど広告提供者に売り出していないというAppleでも、プライバシーポリシーによれば位置情報が"パートナー"に提供されていること、またそれがApple NewsやApp Storeの広告を表示するのに使われていることがわかっています。