どうしたアップル? 売上高の伸び悩みに関するティム・クックCEOの説明

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どうしたアップル? 売上高の伸び悩みに関するティム・クックCEOの説明
Image: Stephen Lam / ゲッティイメージズ

年始に、がくんと...

iPhoneが中国(No.2市場)でさっぱり売れなくなり、ティム・クックCEOが16年ぶりに売上高予想を下方修正し、年明け早々Apple(アップル)の株が落ちまくって主要株価3指数がオールマイナスに転じる騒ぎになっています。

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Image: Google
がっくーんとあけおめ

iPhone初の買い替えセールをやった時点で予兆はあったのですが、10~12月期の売上高は当初予想より50億ドル下がって840億ドル(約9兆479億円)となる見通しとのこと。Apple株は時間外取引でみるみる下がり、一時取り引きを20分中断して鎮静化を図るも、再開後にまたもや7%も下がってしまいました。

中国のせい?

気になる原因について、クックCEOはCNBCで次のように語っています。

伸び悩んでいるのは100%、iPhoneです。主に中国圏ですね。昨年下半期は中国経済が停滞し、そこに米中貿易摩擦の緊張が加わったかたちです。

要するに中国がコケたからiPhoneもコケた。トランプのせいでもある、と。下方修正のガイダンスではもっと具体的な中国の昨年下半期の国民総生産(GDP)の統計を出して解説し、iPhone以外の総売上高は前年比19%近くも増えているから大丈夫、と説明していますよ。まあ、GDPの下げ幅の比じゃなく売上は落ち込んでいますが。

50億ドル予想より足りなかったぐらいでこんなに下がるのか…と呆然となりますけど、それだけパックス・アイフォーナの時代の無双感がすごかったことの裏返しですよね…。

モノをつくるハードウェア会社からサービス会社へ。やや残念なビジネスモデルの転換がこれで一気に加速しそうです。動画ストリーミングサービスも「10億ドルかけて何をつくってるんだ?」と書かれたりしてますけど、まあ、サービスですから。そんな、コンピュータほど感動的なものはつくれませんよね…。

下方修正の中でクックCEOはこんな強気発言もしています。

Appleほどイノベートしている会社は世界広しと言えどもほかにない。われわれはこれからもアクセル全開だ。

一瞬、自動運転車くるんか!?とトキめいたんですが…

マクロ経済は変えられないが、結果を出せるようほかの事業でアクセルをかけている。そのひとつが店舗での機種変更、 分割割引、新機種へのデータ移行の改善だ。

…とあるのを読んで、またしぼんでしまいました…。イノベーションってそういうことなんだっけ…。VR/ARヘッドセットよりは期待株なのかもしれないけど。

Sources: Apple