もうラップトップはこれでよいのでは?
あまりパソコン業界の人は認めたくないようですが、いまやChrome OSを搭載したChromebookシリーズは、WindowsとMacにも肩を並べられる第3のプラットフォームとして、とりわけ北米では、着実にユーザー層を拡大しています。米国ラスベガスで開催のCES 2019においても、その存在感は年々アップしてきているみたいですね。
Chromebookというと、どうしても学生向けのチープなラップトップというイメージが付きまとってしまいますけど、CES 2019に合わせてHPがリリースしてきた「Chromebook x360 14 G1」は、高級感をアピールするアルミニウムボディ。標準仕様のCore i3プロセッサを搭載するモデルに加え、オプションで第8世代のCore i7プロセッサを選択できるようにもなっています。
しかもChromebook x360 14 G1は、通常はラップトップのように使いつつ、ヒンジが回転する構造を採用しているため、クルリと回せばタブレットのように使うことも可能ですよ。1080pの大きな14インチディスプレイで使うAndroidアプリは、なかなかよいものです。
ハイエンドなChromebookという位置づけを鮮明にしてはいるものの、では、その格好の標的である「Google Pixelbook」をライバルにとらえているのでしょうか? そう問われると微妙なスペックであるのが、Chromebook x360 14 G1の残念なところでしょう。
最大で16GBのRAMへとスペックアップは可能ですが、ストレージは32GBまたは64GBのeMMCしか用意されていません。できれば128GBのSSDを選べるようにしてほしかったですね。ただ、まだ正式な販売価格がアナウンスされておらず、500ドルくらいから購入できるようになったら、大いに支持される可能性はあります。
一方、とにかく安さを追求した「Chromebook 14」は、プラスチック製のボディながらカッコよく、270ドルという販売価格が大きな魅力。グレー・ホワイト・ブルーの3色から本体カラーを選べるようですよ。まだChromebookとしては珍しい、AMD製のA4-9120デュアルコアプロセッサを搭載して、値段を抑えてきた感じでしょうか?
低価格を前面に出したモデルとはいえ、各種ポート類は充実しています。USB Type-AポートとUSB Type-Cポートが2個ずつ、そしてmicroSDカードスロットも標準装備されていますね。このアプローチは歓迎されることでしょう。
安かろう、悪かろうってイメージを抱きがちですけど、実際にCESの会場で触ってみた感想は、そこそこ使えるモデルに仕上がっているなという好評価。HPは、WindowsをOSに搭載するStreamシリーズのラップトップも、低価格モデルとして用意しています。でも、もし個人的に選べるならば、同じ270ドルを出すのなら、よっぽどChromebook 14のほうが完成度も使い勝手もよいかなと感じていますよ~。