ワイヤレス充電マット「SliceCharge」レビュー:AirPowerが待ちきれないなら

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  • author Sam Rutherford - Gizmodo US
  • [原文]
  • Kaori Myatt
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ワイヤレス充電マット「SliceCharge」レビュー:AirPowerが待ちきれないなら
Imgae: Sam Rutherford/Gizmodo US

昔むかし、そのまたむかし。

なんでも充電してくれる魔法のパッドがあるという噂が町に流れましたとさ。噂によれば、スマートウォッチも完全ワイヤレスイヤホンも携帯も、ぜんぶ同時に充電できる魔法のパッドだといいます。それを見たことがあるという人の話によれば、そのパッドには食べかけのリンゴのマークがついているのだとか...。時は流れ、似たような予言や噂をたびたび耳にしましたが、誰もそのパッドの存在をついに確認することはできませんでしたとさ。

...そこでわたしたちは、自ら立ち上がり、魔法のワイヤレス充電パッドを探す旅に出たのです。

SliceCharge

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Imgae: Sam Rutherford/Gizmodo US

これは何?

複数のデバイスを充電できるワイヤレス充電マット

価格

60ドル

好きなところ

3つのデバイスを充電でき、比較的安く、カラバリも3色あるところ

好きじゃないところ

デバイスを置いて充電できる位置がシビア、コードが硬い

そして見つけたのが、SliceCharge(スライスチャージ)。あのApple(アップル)の幻の充電マット「AirPower」ととてもよく似た機能を備えています。一言でいうと、「まあまあ」な感じです。レビュー用に入手したのはブルーで、Apple製の美しい白とはちょっと風貌が違いますし、たぶん中身のテクノロジーも違うのでしょう。 細かい部分はさておき、SliceChargeのコンセプトはとりあえずAirPowerとそっくり同じです。

SliceChargeのパッド表面は布製のファブリックで、リネンのような手触りです。一方裏面はアルミ製。これで安定感が生まれます。そしてワイヤーが入った75cmのケーブルつき。実用的な長さよりもちょっと短めなのが残念。また、SliceChargeには充電用のアダプターが付属しません。別途購入するか、既に持っている未使用のアダプターを引っ張ってくる必要があります。SliceChargeの機能をフルに活用するには、USB Type-AポートかQualcomm QuickCharge 3に対応しているアダプターがよいでしょう。

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SliceChargeのマニュアル。ご親切にも配置の説明が Imgae: Sam Rutherford/Gizmodo US

電源アダプターの問題さえ解決すれば、利用するのはとても簡単でしょう。言ってみればたかが充電器ですからね...と言いたいところですが、それがそう簡単にも行かないんです。

それもそのはず、SliceChargeは実際には3つのワイヤレス充電器をひとつにまとめあげたものです。Qi規格対応のワイヤレス充電器のあるパッドを両端につけて、真ん中には3つ目の充電器をぎゅうっと詰め込んでいます。特に真ん中はApple Watch専用と言ってもよいでしょう。Samsung Galaxy WatchやQi規格のワイヤレス機器は真ん中部分では充電できません。

SliceChargeのパッドの広さはゆったりしているように見えますが、実際充電が可能なスウィートスポットは全体と比較して限られています。ですので充電できているかどうかを常に確認しなくてはなりません。各ガジェットの位置調整を常に強いられる感じです。うっかり変な位置に置くと、数時間後に確認したら充電されていなかった、という残念なこともあり得るのです。

SliceChargeの表面はやわらかな布製なので大切なガジェットが傷つかない。

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Image : Sam Rutherford (Gizmodo US)

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Image : Sam Rutherford (Gizmodo US)

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Image : Sam Rutherford (Gizmodo US)

ElectroLeather ケースの内部。これでAirPodsがワイヤレスで充電できるようになるというわけ。

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Image : Sam Rutherford (Gizmodo US)

でも、数日間使用すれば、どこら辺に乗せたら充電できるのか、すぐに感じがつかめるようにはなりますが。欲を言えば、もうちょっと充電エリアを多くして欲しかったし、そうでなければ、どこで充電できるのか、充電範囲を線で示すとかして欲しかったです。

宣伝されているとおり、SliceChargeは両端の充電部分は7.5W、規格はQiです。どちら側でスマホをワイヤレス充電しても同じ効果が得られます。

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SliceChargeがオンの状態とオフの状態。左はランプがついていないオフの状態 Imgae: Sam Rutherford/Gizmodo US

ひとつ注意しなくてはならないのは、AppleがAirPowerを発表したとき、iPhone、Apple Watch、AirPodsを同時に充電できることを主張していました。ですが、現時点ではAirPodsは素のままではワイヤレス充電に対応していません。ワイヤレス充電したい場合は、ワイヤレス充電のアドオンをAirPodsにつける必要があります。例えばHard Cider Labs(ハード・シダー・ラボ)のElectroLeatherなら充電が可能です。SliceChargeはQi規格のワイヤレス充電をデフォルトで行なえるため、ElectroLeatherでなくともAirPodsのワイヤレス充電アダプターならなんでも使えます。とにかくワイヤレスアダプターを選ぶなら、充電パッドに置いたときにAirPodsが充電されていることがわかるように、充電状態がわかるランプが見えるものにした方がいいです。

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Qiワイヤレス充電に対応しているデバイスはどちら側にも置けるが、Apple Watchだけは中央に配置しないとダメ Imgae: Sam Rutherford/Gizmodo US

まとめるなら、SliceChargeは 幻のAirPowerほど伝説的なクオリティではないにせよ、寝る前にぱっと乗せておける充電パッドとしてはまあ使えます。シンプルです。なによりそのお値段はたったの60ドル(約6500円)ぽっきりですから、お買い得と言えるのではないでしょうか。

まとめ

・SliceChargeは一度に3つのガジェットを充電できるが、うっかり置く場所を間違えると充電できないので置く位置に常に注意する必要がある。

・SliceChargeは7.5Wワイヤレス充電対応。iPhoneのQi充電の規格は最大7.5Wなので、iPhoneは使えるが容量がこれより大きい端末は充電できない。他の充電パッドにはもう少しワット数に余裕があるものもある。

・AirPodsをワイヤレス充電したいなら、Hard Cider LabsのElectroLeatherのようなワイヤレス充電用アダプターが必要。

・電源アダプターが付属しないため、別途購入するか余っているものを使用する必要がある。電源コードにはUSB-Aポートがついているアダプターが必要。

・カラバリは、赤、白、青。

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