「Google Pixel 3」や「Samsung Note9」などの最新型のAndroidスマホを使っている人なら、すでにあなたのポケットのなかには、市場に出回っているものとしては最高水準のカメラが入っています。

とはいえ、あなたの高性能スマホの能力がどれほど優れていても、お目当ての場面に、ただカメラを向けて撮影するだけでは、いつまでも心に残る素敵な思い出をとらえることはできません。

スマホで写真を撮影する時の原則は、スタジオでの撮影の原則と同じ。つまり、ちょっとした演出が大きな効果を生むのです。シャッターボタンを押す前にひと呼吸おいて、ここで紹介するコツをひとつふたつ採り入れれば、最高に見栄えのする写真をスマホで撮るのに役立つはずです。

1.カメラを動かさない

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特にこの三脚でなければいけないというわけではありません。スマホ用の三脚なら、あなたのスマホをしっかり固定してくれるかぎり、どんなものでもかまいません。
Image: Joby

これは以前にも聞いたことがあるでしょうが、繰り返すだけの価値はあります。というのも、撮った写真に信じられないほどの違いが出るからです。写真を撮る時には、カメラが絶対に動かないようにしてください。

私自身も、仲間たちに遅れないように歩きながら写真を撮って、あとでできあがった写真のピンボケぶりにがっかりする、なんてことが何度あったかわかりません。

あなたのAndroidスマホは、カメラアプリをすぐに起動してくれるかもしれませんが(たいていは、電源ボタンを2回押すとすぐに起動します)、撮影時に固定していなければ、うまく写真を補正することもできません。

このような失敗を回避するには、撮影したばかりの写真を確認してから移動する習慣を身につけるのが一番です。

最近は、静止画を撮るのに必ずしも三脚はいりませんが、最高の結果を引き出すのに役立つことはたしか。私のお気に入りは、三脚としても自撮り棒としても使える、HuaweiのTripod Selfie Stickです。

すでにカメラ用品をたくさん持っているという人なら、標準サイズの三脚に据え付けられるスマホカメラ用マウントを使うという手もあります。

あるいは、集合写真を撮るなら、Joby GripTight One GP Standのような特化した製品が最高です。何もなくて困っている時には、スマホを壁や物に立てかけるというワザもあります。

2.アプリの使用をためらわない

実際のところ、Androidアプリには、デジタル一眼レフカメラで撮ったRAW写真ファイルを処理するだけのパワーがあります。ですから、たいていのアプリは、スマホで撮った写真の編集なら確実に対応できます。

■おすすめのAndroid加工アプリ

Snapseed』『Polarr』『Adobe Lightroom』といった無料アプリは、間に合わせで工夫したい人や、「ファミリーフォトグラファー」を自称する人には魅力的です。

フィルター処理した写真を好む人なら、例えば『VSCO』アプリを使えば、100種類を超えるミレニアルカラーのフレア効果を利用できます。

A Color Story』には、Instagramで披露するのにぴったりのフィルターがあります。どちらのアプリも無料で使用できますが、アプリ内でお金を払えば、もっと人気のある美的効果も使えます。

あまりお金をかけずに、写真の見た目を昔っぽくしたければ、誰がなんと言おうと『KujiCam』がおすすめです。この楽しいアプリを使えば、デジタル写真を、ひと昔前に撮影された写真のような見た目に変えることができます。

撮影に失敗し、撮り直しのタイミングを逃してしまった場合には、『TouchRetouch』などのアプリを試してみてください。上の隅に写り込んだ邪魔な指を消し去れるはずです。

■標準装備のフォト編集機能も侮れない

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編集が必要? そのためのアプリは必ずあります。場合によっては、ソフトウェアに直接組み込まれていることもあります。
Image: Florence Ion

スマホにもともと備わっている編集機能も、忘れてはいけません。

ほぼすべての主要Android端末にプレロードされている『Googleフォト』には、手軽な編集ツールが備わっています。いくつかのカラー写真フィルターやクロップオプションが提供されているほか、色調や露出といった一般的な要素を編集することもできます。

(Googleフォトでは、写真と動画の自動バックアップ機能も提供されているので、次にスマホをプールに落とした時に、貴重な思い出が残らず消えてしまわないよう、ぜひとも活用しましょう)

SamsungとLGのギャラリーアプリにも、同じ路線のちょっとした編集オプションが備わっています。

ちょっとふざけてみたい気分の時には、SamsungのGalaxyやNoteといったスマホにバンドルされているデジタル「ステッカー」を使ってみても良いかもしれません。

3.少しの光が大きな効果を生む

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少しの光で大きな効果が生まれます。
Image: Florence Ion

私は、ちょっと色っぽい感じの照明が好きです。10本あまりのキャンドルと、いくつかの淡い光の電球は、あなたの家が心地良い場所であることをゲストに伝える完璧な方法です。

でも、この種の照明は、写真にはおそろしく向いていません。そして、あなたのスマホのメーカーが弱光でも最高の写真が撮れると約束していたとしても、楽しいパーティは、その主張の真偽を確かめる場所ではありません。

場の状況に応じて、ちょっとした光を採り入れるのをためらわないようにしましょう。

特別なツールを買う必要はありません。近くにあるランプなどの覆いを外し、それを被写体の前、かつあなたのそば(あなたが撮影者の場合)に置くだけで良いのです。

天井の照明は避けてください。埋め込み型の照明は、人を素敵に見せる効果はありますが、カメラには向いていません。

(天井の照明が多い室内にいる時に、マライア・キャリーがサングラスをかけているのには、それなりの理由があるのです)

前述したような「ランプを使うワザ」は、そうした天井の照明を拡散し、写真に映る全員を生き生きと輝くように見せるのにも役立ちます。

困った時にはスマホのフラッシュも使えますが、それをおもな光源にすると、パーティが色褪せて見える場合があるので、避けることをおすすめします。

そのかわりに、友人のスマホのフラッシュライトを方向指示灯のように使って、明るく見せたい人の顔にあたるような角度で照らすという手もあります。この方法なら、見事な照明効果が得られます。

4.「夜間撮影モード」がある場合は、それを使う

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スマホに「夜間撮影モード」があるなら、ためらわずにその威力に頼りましょう。
Image: Florence Ion

あなたは「Pixel 3」でアップデートされた夜間撮影モード「Night Sight」をゲットした幸せ者のひとりでしょうか?

それなら、レストランや、薄暗い歴史的建造物のなかのような、その機能を必要とする場面では、ぜひとも活用しましょう。この機能はまもなく、旧機種のPixel端末にも登場します。デフォルトのAndroidカメラアプリで、同じ画面からパノラマモードなどと切り替えられるようになります。

SamsungとLGのスマホでは、同様の機能は「プロ」モードと「マニュアル」モードに隠れています。この場合、望みどおりの写真を撮影するためには、カメラ設定を少し調整する必要があります。 

こうした機能は、カメラのプロでなくても使えます。たいていのメーカーは、ライブプレビュー機能を提供しているので、ちょっとした小細工のあとに、どんな見た目になるかを確認することができるからです。

最高の結果を得たければ、シャッタースピード以外はすべて「オート」設定にしておきましょう。シャッタースピードを変えると、カメラが取り込む光の量が大きく変わります。

そしてもちろん、シャッターが開いているあいだは、スマホを自分で持たず、何かに立てかけておきましょう。でないと、ピンボケの写真になってしまいます。

5.ポートレートモードを、名前本来の使い方で使う

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まっさらな壁を、臨時スタジオの背景として利用してみましょう。
Image: Florence Ion

ポートレートモード(被写体にフォーカスを当て、背景をいい感じにぼかす機能)は、今やあらゆる主要スマホが搭載している、事実上の標準機能です。

パノラマモードもそうした機能ですが、ポートレートモードの方が、より頻繁に使う可能性があるでしょう。写真にちょっとハイテクな感じを与えられるからです。

また、人の写真を撮るのに使わなければいけないということもありません。動物でも植物でも、そのほかのおもしろいものはなんでも、同じような効果が得られます。

ポートレートモードの使い方として私が気に入っているのは、セルフィーを撮る時や、10年以上ぶりに会う従兄弟たちと写真を撮る時に、シンプルな背景の前で撮影するという方法です。

まっさらな壁は、顔写真にはぴったり。一方、模様のある壁は、ちょっとしたムードをプラスしてくれます。この手の写真の「スタジオ風」の見た目は、とても素敵です。

リビングルームで照明の光のトリックを使えば、創造性も発揮できます。ポートレートモードで撮った写真は、うまくやれば、学校の写真撮影で撮ったかのような、上品で整った雰囲気になります。それどころか、来年のホリデーカード(や年賀状)に張りつけられるほどの写真になるかもしれません。

6.カメラはいつも綺麗にしておく

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スマホのカメラレンズを、自分の持っている唯一のカメラだと思って手入れしましょう――場合によっては、実際にそうかもしれませんね! 
Image: Florence Ion

最後に。至極当然なアドバイスだとは思いますが、写真を撮る前に、忘れずにカメラのレンズを綺麗にしておきましょう。

今のあなたのスマホは、愛する人たちの高解像度写真を撮るだけの完璧な能力を備えていますが、顔の脂や種々雑多なゴミでガラスが汚れていたら、そんなことは関係なくなってしまいます。

カメラカバーのついたケースを使っている場合であっても、その部分の内側と外側をきれいにして、写真が汚されないようにしておきましょう。

スマホが唯一のカメラだという人には、マイクロファイバーの布か、スクリーンクリーニング用のワイプを常に持ち歩くことをおすすめします。

そうしたアイテムをまとめ買いして、あちこちに置いておきましょう。あなたの使うあらゆるバッグや、あなたの乗るあらゆる車に常備しておくと良いでしょう。

写真が1000語の価値を持つのは、何が映っているのか識別できる場合に限られます。そして、新しいスマホでじっくり時間をかければ、きっと額に入れるのにふさわしい写真を撮れるはずです。

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Florence Ion - Lifehacker US[原文