14インチでベストモデル?
スマートフォンやタブレットの新モデルでワクワクすることはあれど、Windowsのラップトップの発表に心躍るだなんてことは、ここしばらくあったでしょうか…。ところが、今年のCESにてリリースされた、Acerの「Swift 7」は、久々に極薄超軽量デザインの魅力でメロメロになりそうな完成度でした。早速、現地からハンズオンレポートをお届けいたしましょう。
Swift 7の本体ボディの厚みは0.39インチ(9.95mm)で、その重量は1.96ポンド(890g)となっています。Windowsには、ほかにもHPの「Spectre」やLGの「Gram」シリーズなど、薄さと軽さを売りにしているモデルがあるものの、そのいずれをも凌駕するデザインに仕上がっていますね。この薄さは、たとえば、Samsung(サムスン)の「Galaxy Note 9」が8.8mmの厚みのボディとなっていることと比較しても、まさに驚くべき仕様といえるでしょう。
もちろん本体サイズの魅力もさることながら、Swift 7に惹かれるのは、この限られたスペースに、どれほどのハイスペックマシンを詰め込んできたかにもあるでしょう。14インチのフルHDタッチスクリーンは、耐久性に優れた「Gorilla Glass 6」に守られています。前モデルと比較して、さらにベゼルは薄くなり、これによってディスプレイ占有率は92%を達成しました。やや反則気味に、カメラを本体上部からはみ出させて97%のディスプレイ占有率を達成したAsusの「Zenbook S13」を別にすれば、Swift 7もなかなかのものです。
マグネシウムリチウム合金を用いたSwift 7のボディは、前モデルよりも丈夫になりました。もちろん、これで力をかけても本体ボディが一切曲がらないという保証はありませんけど、通常の使用であれば、薄すぎて、なよなよしく折れてしまうだなんてアクシデントは起きないことでしょう。
なお、究極の薄さと軽さを実現すべく、いくつかSwift 7にも弱点があります。まずはベゼルにウェブカメラを搭載することはできなくなったため、まるでHuaweiのラップトップのように、キーボードとディスプレイの間にポップアップ式のカメラを用意しました。通常は閉じた状態のため、あまりビデオ通話を使用しないというユーザーにとっては、セキュリティの向上にもなることでしょうね。ただこの角度からビデオ通話を続けると、下から見上げるアングルで、あごばかりが気になる顔の映りとはなってしまいそうですけど。
また、Swift 7の極薄デザインを実現するため、一般的なプレミアムモデルのラップトップに採用されている、UシリーズのIntel製Core i7プロセッサの搭載は見送られました。代わりにCore i7-8500Yプロセッサが採用されています。このYシリーズのCPUを選択したおかげで、完全なるファンレスデザインに仕上げることができるようになりました。
そのほかのスペックとしては、8GBのRAM、256GBのSSD、2個のUSB Type-C(Thunderbolt 3)ポート、指紋認証リーダーが標準装備されています。Swift 7のタッチパッドは非常に特徴的で、こんなに横長のスペースは、あまり目にしたことがないかも?
USBポートが2個しかないのは心もとないというユーザーのために、Acerは、無料で各種ポート類を充実させられるドングルもセットしてくれています。
1,699ドル(約18万5000円)にて、4月に欧州、5月に米国での発売が決定済み。このデザインとスペックであれば、日本国内での発売も、さぞ熱く迎えられることになるでしょうね!