サウンドバーが意思を持つ?Dolby Atmosの音が体にまとわりつく体験を #CES2019

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  • author Adam Clark Estes : Gizmodo US
  • [原文]
  • Kaori Myatt
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サウンドバーが意思を持つ?Dolby Atmosの音が体にまとわりつく体験を #CES2019
Photo: Mike Damanskis (米Gizmodo)

ギミックっぽくて未来かっこいい。

ホームエンターテイメント市場での革新はなにかと言われたら、迷わずDolby Atmosと答えるでしょう。Dolby Atmosのサウンドシステムから放たれるオーディオの立体感、そしてここから生まれる効果は、これからのホームエンターテイメントを大きく変えるゲームチェンジャーと言わざるを得ません。Vizio(ヴィジオ)はAtmosを自宅で楽しむシステムに画期的なアイデアをとり入れてきました。

サウンドバーのゲームチャンジャ―なるか

Vizioの新しいサウンドバーは意思を持つかも。見た目は普通の長細いスピーカー。いたって普通の外観ですが、横のハンドル部分にご注目。中にはモーターが組み込まれており、下の画像のように回転して今見ている映画を音で体感させてくれるんです。Dolby Atmosならではの立体感がほしければ、ハンドルが天井を向いて音が上から降り注ぐように鳴らします。正面から音が聞こえてくるほうがいいなら、ハンドルを見ている人に向け、前方から音を鳴らすこともできます。つまり鑑賞している映画の状況に合わせて音の出てくるスピーカーの向きが変わるのです。

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GIF: 米Gizmodo

環境にダイナミックに反応

ラスベガスで開催されているCESで、このVizioのデモを見せてもらいました。これは注目に値すると思いましたよ。Atmosモードのときはサウンドバーは天井に向けて音を放ち、天井に跳ね返った音響を楽しめます。Atmos対応映画ならではの重厚で体全体にまとわりつくようなサウンドを楽しめます。でも落ち着いたジャズ音楽を軽めに聴きたいときなんかは、そんな重苦しい音響は逆効果ですよね。するとVizioサウンドバーのハンドルが回転し、音楽を前から聴くことができます。

この製品はマニアのために開発したとVizioは言い切っていましたが、ごく普通のオーディオファンにこの製品刺さるかどうかはまだわかりません。でも少なくとも普通にテレビを楽しむ人たちでもAtmosサウンドモードと通常モードの体験の違いはわかると思います。Vizioの製品は現在入手できる Atmosサウンドバーではもっとも廉価な製品です。スピーカー市場のエコシステムでは重要な立ち位置にいるといってよいでしょう。今回のVizioのコンセプトがおもしろい点は、ホームオーディオはレスポンシブでダイナミックなものになれる、という発想です。取得した情報によって、スピーカー自身が動いたり音を調節したりできる未来、絶対おもしろいですよね。その機能は、まるでサウンドバーが意思をもって音楽を自由に操るかのようです。

ただし、このサウンドバーのコンセプトが実際に製品化されるのかどうかについては、Vizioは明らかにしてくれませんでした。でも、くるっと回転する姿は、まさにかくし芸。製品化に期待したいですね。