Sheertexのストッキング ハンズオン:ぜんぜん破けない、本当にアンブレイカブル #CES2019

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Sheertexのストッキング ハンズオン:ぜんぜん破けない、本当にアンブレイカブル #CES2019
Photo: Victoria Song (Gizmodo)

さいきょうのストッキングがあらわれた!

元の値段がいくらだろうが、場合によっては1回履いただけで破けてしまうストッキング。気をつけて扱っていてもすぐにダメになってしまう繊細さに煩わしさを感じてしまうものですが、そんなイライラを解消する超高分子量ポリエチレン素材の丈夫なストッキングがCESでお披露目されました。米GizmodoのVictoria Song記者によるハンズオンをどうぞ!


女性のファッションにはおかしな点が多いですが、ストッキングもそのひとつ。「予測できない迷惑なことリスト」の上位に入る、ただ黙って対処するしかないものです。冗談抜きで、どんなものだってストッキングを破いてしまいます。長い足の爪、角ばったテーブルの端、単に食べ過ぎて座っただけ、ズボラなので手洗いではなく洗濯機で洗ったから…等々が原因となって、ストッキングは破けてお陀仏です。

そういうわけで、CESの前に防弾ベストと同じ繊維で作られたアンブレイカブルなストッキングがあるというメールをSheertex社からもらい、私は興味を持ちました。ドラストの5ドルで2足組のストッキングへの無駄遣いをやめられるなら、99ドル(日本ではおよそ1万725円)という価格だろうと、大金を払うつもりです。安かろうがドラストのストッキングは基本的には使い捨てで、50%くらいの確率で開封するときに1足は破けてしまいますから。どうせ1年のうちに、結局はストッキングに100ドルぐらい費やしてるかもしれませんしね。

驚いたことに、Sheertex Sheersは約束に応えてくれる製品だったのです。その素材は触ってみると厚みがあって頑丈でしたが、実際に履いてみると薄く感じました。ためしに腕をまるごと突っ込んで、ネイルを塗ってない爪で破ろうとしてみましたが、ついに破れるかと思いきや、逆に私の爪が折れそうになったのです。ジッパーにも挟み込んでみましたが、破れず。ゆがんでしまった素材をもむだけで元の形状に戻せたことに驚きました。

比較するため、一般的なストッキングを破いてみましたが、ばからしいほど簡単でした。デパートで購入した20ドルのストッキングは爪で突いたら穴ができ、引っ張ると完全に破けたのです。米GizmodoのビデオプロデューサーのEleanor Fyeは実際にSheertexを履いてみようと引っ張り上げてみましたが、まったく破けませんでした。普通のストッキングはほんのわずかな力で破けたのに、です。

ただハサミやナイフを使えば、何度か試すうちにSheertex Sheersもやがては破けてしまいます。だとしても、1枚の衣服として考えると結構すごいですよね。製品の寿命についてSheertex社は、競合品よりも10倍長持ちすると教えてくれました。つまり、いちばん酷いストッキングは1回で破れるのだから、最低でも10回は履けるということ。私の30年の人生の中で、10回も着用できたストッキングなんて初めてです。

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Photo: Victoria Song (Gizmodo)
見た目は一般的なナイロン素材に見えますが、違います。

Sheertexの素材と普通のナイロン素材とは一見、見分けがつかないですし、派手なイノベーションとは言えません。ですが、応用できる可能性を考えてみると、なかなかすごそうです。軽量なのに破れないの布地は、ファッションという枠を越えて幅広い製品の改良に役立ちます…スーパーヒーローのマントなんてのもありですね。もっと実用的に言えば、パラシュートや緊急時の作業者のユニフォームや帆などに役立ちそうです。

とりあえずは、破けてしまうストッキングを捨てるとしましょう…!