デジタル体温計「iHealth Thermometer」レビュー:惜しい! 安くて便利な非接触型体温計に足りない○○とは?

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  • author Andrew Liszewski - Gizmodo US
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  • R.Mitsubori
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デジタル体温計「iHealth Thermometer」レビュー:惜しい! 安くて便利な非接触型体温計に足りない○○とは?
Photo: Andrew Liszewski(Gizmodo US)

余計な機能をそぎ落とした最新の体温計だけど…そぎ落としすぎ?

iHealthから発売された非接触型体温計「iHealth Thermometer」は、シンプル設計だし、お手頃価格だし、必要な機能はあるし…という優れもの。特にお子さんのいる家庭で、これからのシーズンに欠かせないはずですが、米GizmodoのAndrew Liszewski記者は「あと一歩!」という評価でした。以下、Liszewski記者のレビューをどうぞ。


iHealth Thermometer

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これは何?: 寝た子を起こすことなく使える非接触型の体温計

価格 :20ドル(約2,400円)

好きなところ:高機能のわりに、手ごろな価格

好きじゃないところ:体温で重症度チェックをしてくれない

ガラス製の水銀式体温計を使っていたのも、今は昔。最初にデジタル体温計にお目にかかったときは、驚きました。速いし簡単だし安全だし…。わきの下や、最近じゃ耳の穴にそっと差し込めば、一発OK。使い終わった後、振って水銀の位置をリセットする必要もありません(アラフォー以上の方ならわかりますよね!?)。

ただ、子供の熱を測るとなると、これが意外と手間取ります。そもそも体調が悪くてご機嫌斜めですから。デジタル体温計の先っちょを耳の中にそっと入れただけで、烈火のごとく怒って大騒ぎになることもあります。

そんな悩める親御さんに朗報です! iHealthがリリースした非接触型の体温計なら、肌に触れることなくおでこや手の甲などにかざすだけで、ピピっと熱を測ることができるのです!しかも価格が、20ドル(約2,240円)程度なので、これは要チェックです。おでこにかざすだけで、寝た子を起こすことなく、さっと熱を測ることができるのですから。

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Photo: Andrew Liszewski(Gizmodo US)
脇に挟まなくても、肌にかざすだけで熱が測れる優れもの。


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Photo: Andrew Liszewski(Gizmodo US)


大きさは棒のついたキャンデー(コンビニのレジ脇に置いてある、アレです)と同じくらい。白くてつやつやしていて、なんともSF作品にでてくるアイテムっぽい感じです。ボタンはオン・オフのスイッチが1つだけあって、使い方は簡単明瞭。そしてなんといっても、病人のわきの下や舌の下に直接入れずにすむので、清潔なんですよ。

体温計の裏には小さな突起部があり、これがセンサーになっています。そのセンサーがこれまた優秀で、1秒間に100回も熱を測定し、その平均を表示してくれます。もちろん、摂氏でも華氏でもOK。おでこに直接つけてもいいですし、肌から数cm離れたところからでも測れます

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Photo: Andrew Liszewski(Gizmodo US)
この突起が、1秒間に100回も熱を測定するセンサー。

これまで非接触型の体温計といえば、WithingsのThermoが代表格でした。デザインや使い方も似ています。でも、使い勝手はiHealthのほうが断然いいですね。Thermoのほうは、まず測定に手間がかかるんです。おでこのそばに近づけてから、ゆっくり側頭動脈のほうに体温計をずらす…という動作を2、3回やらないと正確な体温が測れないし、その間子供にはじっとしててもらわないといけません。iHealthならワンクリックで、電光石火のごとくの速さで結果が出ます。ディスプレイもiHealthのほうが明るくて見やすいので、夜中の暗い時間に使うには便利です。

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Photo: Andrew Liszewski(Gizmodo US)
大きさも同じくらい。WithingsのThermo(上)とiHealth(下)

ただ、やはり正確さでいえば、Thermoのほうに軍配が上がります。自分のおでこを使って何度か比較してみたのですが、iHealthのほうは華氏でプラスマイナス0.5度までの誤差がありました(摂氏0.25度相当)。ただ、Thermoは100ドル(約1万1200円)でiHealthは20ドルですからね。そのくらいは許容範囲でしょう。

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Photo: Andrew Liszewski(Gizmodo US)
ディスプレイの見やすさはiHealthに軍配。

iHealthは熱を測ってディスプレイに表示する、というきわめてシンプルな機能です。一方Thermoは価格相応に、多くの機能があります。たとえば、専用アプリとワイヤレス通信して、家族全員の体温計測の履歴を自動保存してくれたり。まあ、便利といえば便利ですが、どうしても必要な機能か、と言われると…微妙なところです。インフルエンザなんかだと、熱の推移を記録させられることもあるので、そういうときは使えると思いますけどね。

でも、これだけじゃありません。Thermoで一番使える機能が、体温から緊急度を判断して緑、黄色、赤のライトでお知らせしてくれるやつです。たとえば、赤いライトはすぐにでも病院に駆け込むレベルということを表していて、いざというときにかなり使えます。 子供用の体温計だと、同じような緊急度診断の機能がついているものもありますけど、年齢によって平熱もずいぶん変化しますし、個人差もありますからね。アプリで、各々の健康状態を判断してくれるのはかなり優れものです。

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Photo: Andrew Liszewski(Gizmodo US)
余分な機能をそぎ落としたのはいいけれど、欲をいえばもうひと機能ほしい感じ?

しかしiHealthにはここまでの機能はありません。それも仕方ないんですけどね。iHealthは余計な機能をそぎ落としたからこそ、非接触型の体温計でありながら、20ドルという破格を実現しているわけですから。

とはいえ、贅沢は言えませんけど…子供が夜中に熱を出したりすると、親も頭がもうろうとしているのでね。「これはやばい、救急に連れて行かないと」的な警告をしてくれると、非常にありがたい。現行モデルにこの機能がつけば、鬼に金棒、文句なしです。次のバージョンを発売するときには、是非ともご検討をお願いします。

まとめ

・肌に触れずに検温できるから、汚れにくい!

・デジタル体温計で20ドルというお手頃価格。

・わずか1秒で測れるので、小さな子供にも使いやすい。

・摂氏・華氏のモード切替も簡単。

・体温の重症度診断を表示してくれると、文句なし!

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