恐怖! 空一面が「蜘蛛」という地獄がブラジルにて発生

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恐怖! 空一面が「蜘蛛」という地獄がブラジルにて発生
Image: Guardian News/YouTube

本日の天気は、雲りのち蜘蛛りです。

世の多くの人たちはクモが嫌いですよね。1990年にはクモ恐怖症という意味のパニック映画『アラクノフォビア』というのもありましたが、嫌いな人たちには拷問のような作品だったことでしょう。

ですがブラジルでは、その究極の恐怖が現実のものとなり、空一面がクモだらけというおぞましい事態が発生しているのです。苦手は方は閲覧注意でどうぞ。

Video: modeldestanee/YouTube

The Guardianによる記事では、ミナス・ジェライス州で「クモの雨」が降ってきたと人々がFacebookなどでその現象を報告している、と伝えています。

見たところ、クモたちは一定の高さに網を張って留まっており、地上には降ってはいないようです。それでもこの真下を歩くのはイヤですし、ましてや全部が地面にいても最悪ですよねぇ。

Video: Guardian News/YouTube

こちらの動画は、14歳のジョアオ・ペドロ・マルティネリ・フォンセカ君が撮ったもの。現地のメディアTerra do Manduいわく、彼の祖母は「実際は映像で見るより、もっとたくさんの巣が張り巡らされており、何千ものクモがいる」と話してくれました。

巨大なひとつの巣

ミナス・ジェライス連邦大学の蜘蛛学研究科アダルベルト・サントス教授の説明では、これはパラウィシアというクモが一同に集まり、隠れ家を共有する「parawixia bistriata」という現象で、暑くて湿度が高い時期に発生するのだそうです。

彼らは社会性の強いクモで、この場合は広範囲に張り巡らせた巣にエサが引っかかるのを待っているわけです。

進化したクモたち

Terra do Manduでは、彼らはお尻から出す糸でパラシュートのように風に乗り、空を飛んでこの巣を張ったのだろうと考えています。空を飛ぶのはカニグモという種類もおり、1日に最大30kmも移動できるとのこと。ほかにも糸を巧みに使い、水上をセイリングするクモも存在するというからまるで忍者ですね。

アメリカ自然史博物館の蜘蛛生物学者シェリル・ハヤシさんは、米Gizmodoにこの現象についてこう話してくれました。

いかにしてクモが進化し、この技術を体得したのか、我々に深い理解を与えてくれます。彼らは文字通り、空気をセイリングしているのです

生物の進化にはただ驚くばかり。ですが現地の方々は、このクモ地獄にさぞや不愉快な想いをされていることでしょうね。そんなときは、VRで荒療治をして克服するってテもあります。

Source: YouTube (1, 2), Facebook, Terra do Mandu via The Guardian, ACADEMIA, Cheryl Y. Hayashi