多くの人が必需品としている天気予報アプリ『The Weather Channel』は、あなたの位置情報データをあなたの同意なしに利用している可能性があります。
IBMとThe Weather Companyが提訴される
ロサンゼルス市は2019年1月3日、アプリから取得した位置情報データをユーザーの同意なしにターゲット広告の販売とマーケティングに利用しているとして、『The Weather Channel』アプリを所有するThe Weather Companyと、その親会社のIBMに対して訴訟を起こしました。
『The Weather Channel』アプリのインストール時には、現地の天気予報を提供するために、ユーザーの位置情報データにアクセスする許可が求められます。
しかし、そのデータが広告に利用されることや、サードパーティーに売り渡される可能性があることは説明されていません。
訴訟内容の詳細を伝えた米紙『ニューヨーク・タイムズ』によれば、カリフォルニア州では、今回の事例のような不完全な同意要求は「詐欺的な」商慣行に当たると見なされます(その通りですね)。
私たちはスマートフォンのあらゆるデータへのアクセスを、よく考えずに許可してしまいがちですが、情報漏洩やら詐欺的商慣行やらを考えれば、自分の情報、特に位置情報データについては、できる限りアクセス許可を避けるほうが望ましいことは間違いないでしょう。
今回の提訴理由や、『The Weather Channel』アプリによって表面化した業界のゾッとする慣行を踏まえて、このアプリの完全な削除をおすすめします。ただ、iOSやAndroid向けの新しい天気予報アプリを選んでいるあいだ、『The Weather Channel』アプリを維持したいのであれば、位置情報データの使用を許可せずに利用することができます。
位置情報データをオフにする方法
iOS上の『The Weather Channel』アプリによる位置情報データへのアクセスを取り消すには、「System Preferences(設定)」の「Privacy(プライバシー)」を選択し、「Location Services(位置情報サービス)」を開きます。下にスクロールして「The Weather Channel」をタップし、位置情報の共有を「never(許可しない)」に変更します。
Androidの場合も、ほぼ同じ手順になります。「Settings(設定)」メニューから「Location(位置情報)」を開き、『The Weather Channel』アプリの位置情報をオフにします。
結局のところ、デジタルの安全性については、「被害妄想」なんてことはありえません。企業の越えられる一線と越えられない一線を理解したと思うたびに、いつも鼻先で、その一線を越えた企業のニュースが飛び込んでくるのですから。
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Image: Lifehacker US
Source: The New York Times
Mike Epstein - Lifehacker US[原文]