愚かなミスをしてしまったら、その原因は自分にあります。たとえ、あなたがどんなに賢くてもです。

チェスの達人でPrinceton Reviewの創設者であるAdam Robinson氏が、賢い人が愚かな行動をとってしまう、7つの要因を紹介していました。

7つのうちいくつかは自分でも気がつけることですが(たとえば、急いでいた)、自分ではなかなか気づけない要因もあると思います。あらかじめ陥りやすい罠を学んでおけば、愚かなミスを防ぎやすくなります。

賢い人が失敗する7つの要因

Robinson氏がThe Knowledge Projectのインタビューで語っている7つの要因は以下。

  1. 能力を超えたことをやろうとした
  2. ストレスがあった
  3. 急いでいた、焦っていた
  4. 結果にこだわりすぎた
  5. 情報過多
  6. 集団思考に陥った、社会的一体性を気にしすぎた
  7. 「権威(自分自身を含む)」におもねった

インタビューの中で、Robinson氏は、100万ドル以上する楽器をタクシーや電車の中に置き忘れた4人の著名な音楽家の事例を紹介しています。あなたがセーターを裏表に着たり、部署で一番重要なスプレッドシートを削除してしまったのは、有名音楽家がチェロをタクシーに忘れたのとまったく同じようなことなのです。

ミスを防ぐための対策

もし、同じミスを繰り返しているとしても、それはあなたが無能だからではありません。おそらく、7つの要因のうち1つ、あるいは2つ以上が、繰り返し発生しているものと思われます。ミスを繰り返さないためには、根本的な要因に対処する必要があります。

たとえば、私が投稿するブログ記事の品質に最も大きな影響を与えているのはタイムマネジメントです。締め切りに追われずに執筆に取り組めたときは、私が投稿するブログ記事は、良い記事から、非常に良い記事に変貌を遂げます。

あなたが接触事故を起こしたのは、運転中に電話をしていた(情報過多)、家を出るのが遅すぎた(焦り)のかもしれません。締め切りを守れなかったのは、仕事を多く抱えすぎたせいであり、そうなったのは、会議の場でノーと言えなかった(社会的一体性)か、解雇されるのが怖かった(ストレス)からかもしれません。

ですので、安全運転をするには、早く起きることが鍵になるのかもしれません。締め切りを守れるようになるには、上司と期待される業績について話し合い、解雇されることへの恐怖心を減らす必要があるのかもしれません。

生活を分析して7つの要因を出来るだけ減らそう

米Lifehackerが良い習慣の構築にこだわり続けているのは、こういった理由でもあります。タイムマネジメントは、生産性にだけ関わるものではありません。それは仕事の質にも影響を与えます。

瞑想はストレスを低減するだけでなく、ストレスが原因で起こるミスを減らす効果もあります。モノタスキング(一度に一つの作業だけをすること)は、タスクの処理速度だけでなく、正確性も高めてくれます。

7つの要因すべてを取り除くのは、一朝一夕でできることではありません。ですが、何らかの対策をとっても同じミスを繰り返してしまう場合は、7つの要因についてよく調べてみてください。

2つ以上の要因が組み合わさっている可能性もあります。これらの要因の撲滅に取り組んでいけば、人から、根本的に無能な人間だと勘違いされることはなくなるでしょう。

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Image: kraftwerk/Shutterstock.com

Source: Farnam Street

Nick Douglas - Lifehacker US[原文