ゴツい時計が好きな人にはイイかも。
Samsung(サムスン)からは「Galaxy Fold」が、そしてHUAWEI(ファーウェイ)も「Mate X」という折り畳みスマホが登場した今、バルセロナの「MWC 2019」では折り曲げられるスクリーン搭載デバイスが花盛りです。
そこで米Gizmodoのラザーフォールド記者は、さらなる折り曲げスクリーンを探し求めることにしました。そのとき思い出したのが「Nubia」。両面がタッチスクリーンになっているユニークなスマホを作ったメーカーで、彼らは曲がるスクリーンを使ったスマートウォッチを展示していたのでした。
秋から進化していた
実はこの「Alpha」は、昨年秋に「IFA 2018」デビューしていました。ですがあれから半年で、コンセプトの段階からデザインに目覚ましい刷新を行っていたのでした。
「Alpha」の立ち位置としては、「Samsung Galaxy Gear」と「Microsoft Band」の間らへんって感じがしますが、長くて柔軟性のあるディスプレイがベルトの上下に延びています。かつては幅が広すぎるベルトと不格好で球根みたいなケースが失笑モノだったのですが、最新モデルを手に取ってみると、思ったほど悪くなかったのです。
最悪のものが現れると思って見に行ったら、勘違いで拍子抜けだった感じです。Nubiaの間違いは、従来のスマートウォッチがやっていた心拍計のモニタリング、歩数計、それに電話、写真撮影、動画再生などなど、単純にいろいろ盛り過ぎなことでした。そしてそれがトラブルの元になるのです。
Nubiaは昨年秋以来、ベルトをスリムで魅力的にし、伝統的な時計に使用されている金属製ベルトと大差ないようにデザインし直すなど、いくつかの改良を加えてきました。実際これを着けたときも、思っていたほどデカさが邪魔にならなかったのです。Nubiaはまた、「Alpha」のデュアル・センサーのでっぱりを取り除き、設定やメニューをナビゲートするため側面に、より伝統的なボタンを取り付けました。
使い方に関しては、メニュー画面からスワイプもタップも思った通りに機能し、野心的なこの時計で滅多に味わえない操作感を経験したのでした。しかし何らかの理由で、通常のタッチ操作が不充分だったため、Nubiaはデバイスの左側にあるモーションセンサーの上で手を振って、メニューをナビゲートする機能を追加したのでした。
「Alpha」のエア・コントロールはナイスなトリックですが、結局のところ、もし彼らが5目がピクセルのカメラと一緒にそのセンサーを取り除いて、曲がったスクリーンでもっと伝統的なスマートウォッチを作ろうとしたなら、割と買いたい気持ちになるかもしれません。
目立つディスプレイ
「Alpha」の一番のウリはやはり、4インチ960 x 192フレキシブルOLEDディスプレイです。これは見た目がグッドです。225PPIの画素密度を特徴とし、文字も映像もクッキリ映し出されます。
長いスクリーンは全体を見渡せないことがあるのですが、むしろそこが無限の彼方へと続いているようで、手首に未来的なテクノロジーを演出するのです。
チョイ時代遅れとなった「Snapdragon Wear 2100」チップ、それにたった1GBのRAMを搭載しているにもかかわらず、「Alpha」は一般的にかなり反応が良いと感じました。そしてNubiaは、500mAhの充電池なら、1回の充電で2日近く持つはずだと主張しています。これは、後期モデルのApple Watchが言っている以上の寿命です。
気になるお値段
しかし最も驚くべきことは、Bluetooth専用モデルの価格がわずか450ユーロ(約5万7,000円)なので、見た目やスペックほど高価ではないということです。Nubiaはまた、550ユーロ(約6万9,800円)でeSIMによる携帯データサポートを含むモデルを作成しています。
今夏に発売される「Alpha」を買うつもりはありませんが、アレコレ触ったあと、Nubiaの折り曲げ可能な携帯電話と時計のハイブリッドは、思ったほどバカげていないことに驚きました。そして多くの点で、折り曲げスクリーンは次世代のウェアラブル端末にいろんな可能性をもたらしてくれるかもしれないな、とも思ったのでした。