航空会社は、私たちに苦痛を与えるのが大好きです。

手荷物料金や遅延、ズボンをはかない乗客など、あの手この手で私たちの期待を裏切ってくれます。

そして何より、航空会社は利益追求に非常に熱心です。どんなに用意周到な人であっても、そうした彼らの姿勢から逃れることはできません。

飛行機の座席を予約したことがある方なら、丸ごとブロックされている座席セクションがあり、たとえあなたに追加料金を支払う意志があっても、予約できないようになっていることに気づいたことがあるでしょう。

機内に座れない席がある理由

旅行情報サイト「The Points Guy」も先日、読者から寄せられたリクエストにこたえて、この問題を取り上げていました。

ブロックされている座席は、なぜあるのでしょう? どうすれば、そこに座れるのでしょう?

一筋縄では行かないかもしれませんが、ブロックされている座席を手に入れる方法がないわけではありません。

機内座席図
Image: Josh Ocampo (SeatGuru)

「上級会員」のための座席

インターネットなどで予約しようとして、座席表を見たところ、真ん中の席しか空いていなかった....という経験はないでしょうか? 

もちろん、通路側と窓側の席がすべて、ほかの乗客にすでに予約されてしまっている、という場合もあります(そういう時は、あなたの運が悪かっただけです。ほかをあたりましょう)。

でも、そのほかに、一部の選ばれた上級(エリート)会員のために、航空会社がそれらを押さえている場合があります(まだ出発日がかなり先の場合は、かなりの確率でこちらのケースです)。

実は、彼らはエリートというわけではありません。足元のスペースが十分にある、広々としたイグジットロウ(非常口席)に、あなたの横をかすめて向かう彼らを見ると、そんな気がしてしまうかもしれませんが。

The Points Guy」で述べられているように、アメリカン航空の上級会員は、予約できるオプションがすべて表示された座席表を見ることができます。

それに対して私たち一般人は、良い座席が上級会員のために押さえられている場合、少ないオプションしか表示されていない座席表を見ることになります。

このようにして航空会社はあなたに、足元のスペースが広いアップグレードシートを買わせるように仕向けているのです(本当は、最初から無料の場合もあるというのに...ひどいヤツですよね、ユナイテッド航空は!) 

子連れや体の不自由な乗客などのための座席

機内の座席セクションが丸ごと予約されている場合もあります。特定のニーズを抱える子連れなどの乗客が、離れ離れにならないように、ゲート係員が柔軟に対応できるようにするためです。

また、例えばデルタ航空アメリカン航空などは、体の不自由な乗客のために、あらかじめ一部の座席を抑えています。

このような座席は、乗り降りをラクにするために、前方に設けられていることが多いです。

乗務員が予約している座席もある

フライト・アテンダントにも休憩が必要です。

ズボンを脱ぐ乗客がいる時に、あなたを安心させてくれるのは彼らですからね。パイロットや乗務員などが機内で仮眠するコンパートメントがない場合は、彼らが体を休めるために、一部の座席が予約されていることがあります。

また、非番の乗務員が自宅や勤務地などを行き来することできるよう、一部の座席が早々に予約されていることもあります。(なお、航空業界ではこうした乗務員のことを、「デッドヘッド・クルー」と呼びます。グレイトフル・デッドとは一切関係ありません)

ブロック席に座るためにできること

空港内で搭乗待ちの乗客
Image: Jessica McGowan (Getty Images)

1.なるべく早くチェックインしよう

では、真ん中の席を選ぶしかないという悲惨な状況に追い込まれてしまった場合は、どうすれば良いのでしょう? どうあがいたところで、良い座席を選ぶことはできないのでしょうか? 

全ての航空会社に共通する杓子定規なルールがあるわけではないのですが、ほかの乗客が席を取り直したり、別の便に予約を変更したりする場合があるので、あきらめずに、座席表をこまめにチェックしてみましょう。

旅行コミュニティサイト「TripAdvisor」がすすめているのは、フライトの「24時間前」に、なるべく近いタイミングでチェックインするというワザです。うまくすると、良い席が手に入るかもしれません。

この時点になると、誰もがほしがるエコノミーの窓側と通路側の席を確保していた上級会員が、座席をアップグレードして、そうした席を手放すことが多いからです。

2.ゲート係員と直接交渉できるタイミングまで待とう

The Points Guy」で述べられているように、ゲート係員と直接交渉できるタイミングまで待てば、その努力が報われることもあります(とくに、その時点でもまだ真ん中の席から逃れられていない場合は。そこよりも悪くなることなんて、ありませんよね?)

ゲート係には通常、ある程度柔軟に状況に合わせた対応をする権限が与えられているので、直前の座席変更にも応じてくれるかもしれません。

ほかの人に先を越されたくなければ、空港に着いたら、すぐに航空会社のアプリを開きましょう。刻々と変化する座席表を確認していれば、良い席をゲットできるかもしれません。

上級会員といっしょに搭乗する場合は、その人のアカウントで座席表を確認し、航空会社があなたに隠している座席がないか、確かめてみましょう。

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Source: The Points Guy,TripAdvisor

Image: Pixabay,Josh Ocampo/SeatGuru,Gettyimages

Josh Ocampo - Lifehacker US[原文