私が最初にインターネットでオンラインマガジンに文章を書き始めた頃、記事のコメント欄やTwitterのメンション欄には、賛同的な女性や、ノンバイナリージェンダー(男性・女性のどちらでもないと認識している人)の方からのコメントでいっぱいでした。
時に、怒りのメールが男性から届くこともありましたが、あくまでも女性向けのWebサイトの食事に関する文章で、男性向けに書いていたわけではありません。
しかし、今や状況は変わりました。
読者は異性愛の男性に変わり、SNSなどで経験することは以前と比べて大きく異なります。一番顕著であるのは、コメントを送ってくる男性の存在です。
リプライ男に気をつけて
「Mashable」の「The Curse of the Twitter Reply Guy(Twitterのリプライ男の呪い)」という記事で、“リプライ男”は女性のツイートに対して、主題に関係なく自分のちょっとした解釈を足して、まるで仕事かのようにリプライする“非常になれなれしい男”だと書いています。
私の経験では、定期的にリプライをしてくるタイプの男が他のもっと影響力のある男性を使い、私の仕事を公の場で称賛や批判を求めるというものもありました。
女性でTwitterアカウントを持っているなら、あなたのツイートに逐一意見を言ってくるリプライ男が、少なくとも一人はいるかもしれません。そのことに対して何かしら思うところがあると思います。
リプライ男は、女性とやりとりがしたいだけ?
この記事内では、異なる9人のリプライ男について説明しており、彼らへの対処法を紹介しています。
記事の著者によると、そういう男はミュートかブロックすると決めているそうですが、それではすぐにいたちごっこになる可能性があります。
これは男性の問題なので、偽善的で性差別的な無意味な行為をやめる責任は男性側にあるはずです。
もちろん、ネット上で不愉快なことをするのは男性だけではありませんが、私が多くやり取りをしている女性やノンバイナリーのフォロワーさんは、リプライ男のようにしつこく何度もリプライをしてきたりはしません。
リプライ男には、必ずしも悪意があるわけではありませんし、完全な荒らしというわけでもありません。ですから、リプライ男は相手に嫌な思いをさせたり、脅したり、怖がらせたりせずに、女性とやり取りがしたいのだと思われます。
リプライ男は、あなたかもしれません
では、自分がリプライ男かどうか、どうすればわかるのでしょう?
自分でできる簡単なテストとしては、今これを読んでいる瞬間にどう感じているかです。ネットで毎日のようにリプライ男から“ご意見”が来る女性に対して、かわいそうだなと同情的な気持ちになりますか?
同情するのであれば、おそらくリプライ男ではありません。傷ついたり、恥ずかしくなったり、少し攻撃的な気持ちになった人は、自覚症状のないリプライ男かもしれません。
私の意見に対して腹が立ったり、それは仕事のうちだと思っていたりするのでしょうか?
そういう人は、リアルな友だち(もしくはセラピスト)にこの話をして、なぜ女性のツイートにしつこくコメントしたり、批判をしたりすることが重要なのか、なぜ個人的に面識のない人に反応するべきだと思っているのかを考えてみてください。
簡単に言えば、リプライ男というのは、気を引きたくてリプライしている人で、大抵は自分のことについて話しています。
内容を踏まえて評価し、リツイートするのではなく、自分の人生や経験や世界観に関連付けなければ気がすまないのです。ですから頼まれていないにも関わらず、リプライしてしまうのです。
なぜリプライしてしまうのか?
少しであれば、リプライ自体は悪いことではありません。
しかし、あらゆることを自分の話に関連付けたり意見を押し付けたり、誰にも求められていないのに会話に参加したいという衝動を抑えきれないような場合は問題です。
インターネットは、アイデアを共有したり議論を始めるのにピッタリの場所ですが、男性ではない特定の人と何度も接触しようとしている場合、相手を辟易させていると知っておきましょう。
気を引くための些細な批判や要求は、少なくとも相手に嫌な思いをさせ、怯えさせ得るものです。
性別に関係なく、そんなことは誰に対してもするべきではありませんが、資本主義や男性支配的な社会では、ネット上で報復の恐怖を感じることなく、スルーやブロックしたり、もしくは他の対処をするのは、男性の方がはるかに簡単です。
批判は建設的で役に立つと思い、善意のつもりで送ったものかもしれませんが、ほとんど求められていません。
「相手を成長させたい、成功させたい」というような父親的な気持ちで批判をしているとしたら、それは相手に対して何らかの欠点があると伝えている、ということに気づいてください。
本当に「うまくいってほしい」と感じているのなら、もっと才能があり、熟練していると思う他のクリエイターを探すか、自分で何かを制作するべきでしょう。
また、「相手のためを思って」コンテンツやツイートを読んだりシェアしていると感じている場合は、それがいかに上から目線な態度かを立ち止まって考えましょう。
リプライに困っていても、Twitterを使う理由
なぜそれでもTwitterを使う人がいるのでしょうか?
もちろん、ツイートをする義務や契約などありません。Twitterはネットワークをつくるのにいいツールだと思いますし、フードやグルメ(仕事に関係する分野)のトレンドを追いかけることもできます。
オンラインメディアを構成する重要な要素だと思います。
中には、リプライ男に嫌な気分にさせられ、疲れさせられ、何となく怖い思いをさせられている女性は、繊細すぎるのだと思っている人もいるかもしれません。
しかし、繊細というのはいいことです。それに今の時代、インターネットでコンテンツを制作するうえで、感情的な抵抗は必要ではありません。
また、ネット上で繊細といえば、男以外の人が上位だというようなふりをするのもやめた方がいいと思います。
インターネット上で仕事をしている人もいれば、単にエンターテインメントとしてネットを使う人もいます。
前者にとっては本当に変わった仕事環境になりうるので、状況は少し複雑です。女性も、他の人と同じように、自分の仕事を促進するために手に入るあらゆるリソースを使っていいはずです。
あなたにも、オンラインで仕事をしている女性の仕事環境が、これ以上変わった状況にならないようにすることはできます。
本当は、こんなことは書きたくなかった
この記事の終わりに近づくにつれて、お腹の底に不安感が湧き始めました。これからの数日間、私の受信トレイやTwitterのメンションがどんな状態になるのか、そして(ほとんどは素晴らしい)男性フォロワーさんが傷ついたり嫌な気分にならないか心配です。
私自身、男性のことはとても好きですが、たくさんの嫌な経験のせいで男性とのやり取りにオンラインでもリアルでも慎重になったり、とても怖くなったりしています。
しかし、女性は、男性の気持ちを傷つけないように自分の世界を狭める必要はありません。
オンラインにいるからといって、女性に感情労働をさせていいということでもありません。先ほどの記事がススメるように、リプライ男をミュートしたり、ブロックしたりした方がいいのでしょうか?
そうかもしれませんが、精神的にも対人的にも微妙なところです。
私のタイムラインなので、自分の気分で好きに整理したり取捨選択すればいいのかもしれませんが、(ほとんどの女性と同じように)私は“いい人”であるようにと育てられました。
殺すと脅してきたり、クソアマ!と呼んだりするようなことをしていない人たちをブロックするのには罪悪感を覚えます。それに、さげすまれた男性は復讐をするかもしれないという恐怖も常にあります。
リプライ男になりたくないなら
しかし、幸いにも、リプライ男にならない方法は簡単です。
Twitterで衝動的に特定の人へリプライをしたり、無理やり注目させようとしないだけでいいのです。
1日に何度も、面識のない個人にリプライをしていることに気づいたら、この記事のことを思い出してください。
ネット上の人が自分の称賛や疑問や批判に反応してくれないことで傷ついたり、無視されていると感じたらこう考えてください。
その人はツイートすることにお金を払っているわけでもなければ仕事でもない。もっと言えば、あなたのツイートなど見てもいないかもしれない、と。
あなたはただ、オンライン上の好きな誰かの仕事を支援すれば良いのです。その記事や、絵や、プロジェクトのリンクを、感謝されたりすると期待せずに、ツイートやリツイートしましょう。
それが最良のサポートです。
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Source: Mashable
Image: nopporn, Tero Vesalainen/ shutterstock
Claire Lower - Lifehacker US[原文]