子どもの頃から、特に欧米の人と話すときはアイコンタクトが重要と言われ、それを信じてきた日本のみなさん。私もそのひとりです。
アメリカ暮らしでもアイコンタクトは疲れる
21世紀のいまはどうかわかりませんが、私が学生の頃には「(言語の壁もあって)日本人は欧米人から不可解に思われがち」だと言われていました。
だから、アメリカに住むことになってそんな風に思われないように、一生懸命(?)アイコンタクトを心がけて20年。
たしかに日本よりはアイコンタクトする傾向があると思うのですが、それでもずっとじっと目を見て話すというのは疲れるものです。
それに、赤の他人、特に相手が異性だとなんだか恥ずかしいような、緊張するような、居心地の悪さを感じることもたまにあります。
アイコンタクトの重要性に科学的根拠なし
しかし、アイトラッキング技術を使ったオーストラリアの研究で、目と目のコンタクトは巷で信じられているほど重要ではないことが判明したそうです。
その研究を率いたオーストラリア、パースにあるエディスコーワン大学のロジャース博士はこう述べています。
西欧の文化では、しっかり目を見ることが重要なコミュニケーションスキルのひとつだと思われてきました。
お互いに目を見て心のこもったコミュニケーションを取らないなら、自信がないとか、最悪の場合は信頼できない人だと思われるのが常でした。
しかし、科学的にはアイコンタクトの重要性は支持されていないのです。
「sciencedaily」より引用翻訳
えっ。ということは欧米人も同じように感じていたんですね。
一体いままでの努力はなんだったのだろうと一瞬落ち込むも、気を取り直して研究結果を見てみると…。
顔のあたりを見れば、それがアイコンタクト
おおむね顔や頭部をまっすぐ見ていればアイコンタクトと見なされるそうです。
ということは、目ばかりじーっと見続けて話す必要はないんですね。私はもしかしてアイコンタクトに気を配りすぎて、相手に気まずい思いをさせていたかもしれません(ごめんなさい!)。
日本でよく言われる、口もとやネクタイを見るとか、だいたい顔のあたりに目を向けていればいいというルールと変わりません。
欧米人とか日本人とかそういう枠にこだわっていたけれど、みんな感じていることは似たり寄ったりのようです。ホッとしました。
これからはリラックスして、顔のあたりを見ながらコミュニケーションを取りたいと思います。
あわせて読みたい
Image: Rawpixel.com/ shutterstock
Source:Science Daily