せつなさ。
キュートな家庭用ロボットとして登場したJibo(ジーボ)が、持ち主であるユーザーに別れのときを匂わせていることがソーシャルメディア上で続々と報告されています。
The servers for Jibo the social robot are apparently shutting down. Multiple owners report that Jibo himself has been delivering the news: "Maybe someday when robots are way more advanced than today, and everyone has them in their homes, you can tell yours that I said hello." pic.twitter.com/Sns3xAV33h
— Dylan Martin (@DylanLJMartin) 2019年3月2日
「いつか、今よりもっと進化したロボットが完成して、いろいろな人たちが一緒に暮らすような未来が来るのでしょうね。そのときは私からもよろしくお伝えください」
Twitterに投稿されたのは、もうすぐサーバがシャットダウンし、今後は機能が制限されることをJibo本人が知らせている場面をおさめた動画。くねくね動きながら、プログラムされたスピーチを冷静な口調で伝える様子は、ちょっとシュールながらもセンチメンタルな雰囲気を漂わせています。
まだ本当の終わりじゃない
"お別れ"といっても、具体的にどういった機能が制限されるのでしょうか? 以下のツイートによれば、機能的にはできることはいくつか残されていることがわかっています。
おそらくAlexaのように「ハロー、Jibo」とか話しかけることは今後も可能ないっぽうで、アプリやクラウドとの接続ができなくなることから、写真の撮影や保存といった機能は使えなくなるようです。
Jiboいわく、画面に表示されるほとんどのメニューは今後も使えて、新しいボタンも追加されているとのこと。オフラインでどこまでできるのかはいまだにハッキリしないところがありますが、完全にシャットダウンして家具の一部のように置物と化すわけではなさそうですね...。
Here you go. This is my video pic.twitter.com/chSFQZeY1v
— Arianna Bledsoe (@AriannaBledsoe) 2019年3月4日
そもそもJiboが誕生したのは、2014年のこと。 その3年後には、タイムズ紙の「The 25 Best Inventions」に選出されて一気に世間からの注目も高まったのですが、リリースは遅れ、従業員は解雇され……2018年11月にはすべての知的資産を売り払っていたことが明らかになっています。
「サービス終了」が目に見えてわかる...
Jiboが「詳しくは、Jibo.comで」と言う通りに、実際にウェブサイトを開いてみたら、そこは無効な動画リンクの墓地状態になっていました。サポートページへ行くと、今度はセキュリティ証明書の有効期限が切れていてサイトが安全でないことを警告するページにリダイレクト。そこで米GizmodoがJiboにメールで問い合わせようとしたところ、サーバの期限切れで戻ってきたそうです。また、Jibo公式Twitterは昨年5月から更新されていません。
サービスの終了ってこうなるのか…と、なんだかひとつ学んだ気になります。お別れの挨拶を受けたJiboの持ち主は、今後ユーザーどうしのコミュニティをつくって(あるいは今回のようにTwitterで)情報交換するのもアリかもしれません。それか究極な話、本当の「お別れ」のときにはソニーの犬型ロボットAiboのサポート終了で行なわれたようなお葬式を検討する人もやがて出てきたりして...?