久しく会っていなかった人と偶然出会うと、びっくりして楽しい気分になります。

そう、最初の5分間は…。

やがて、「こんどお茶でもしましょうよ」という話になりますが、そのころには、そもそもなぜその人と長らく連絡をとっていなかったのかを思い出してくるものです。

今回は、旧い知人を敵に変えることなく、お茶の誘いをうまく断る方法を紹介します。

誰だって断られることはある

まず言っておきたいのは、私たちの誰もが逆の立場で誰かを誘ったことがあるはずだということです。

お近づきになりたい人がいて、でも、何らかの理由でそうなれなかったことがあるのではないでしょうか。

その人はかっこよすぎたのかもしれません。忙しすぎたのかもしれません。

あるいは、友達を増やすことに興味がなかったのかもしれません。

いずれにせよ、誰もがときには、誰かから冷たくあしらわれることがあるわけで、それが無礼極まりない残酷な仕打ちだというわけではありません

一日の時間は限られていて、時間がないときもあるし、誰かとつながる心の余裕がないときだってあるはずです。

とはいえ、「ノー」をうまく伝えるのは、専門家にとっても難しいことです。

ライフコーチが教える誘いの断り方

ベストセラー「Love…It’s How I Manifest」の著者でプロフェッショナル・ライフコーチのMandy Morris氏が、米メディア「Well and Good」でインタビューに答えていました。

Morris氏は、何年も会っていなかった人と道端で偶然出会ったときに、相手の誘いをうまく断るにはどう言えばいいかを教えてくれています。

台本1:「会えてよかったです! しばらくは時間がとれないんですが、また落ち着いたら情報交換でもしましょう」

台本2:「今はちょっと予定が立たないんですが、会えて本当に良かった。元気そうでなによりです」

台本3:「今のところ、スケジュールにまったく余裕がないんです。ごめんなさい! でも、偶然会えて、元気な顔が見れて本当によかったです」

台本4:「そうできたらよかったんだけど…。でも、あなたの顔が見れて本当に嬉しです!」

台本5:「お互い本当に忙しいと思うから、また落ち着いたら会いましょう。楽しみにしています!」

基本的なアイデアは、今本当に忙しいだけであり、あなたと話したくないわけではない(本当はどうであれ)というメッセージを伝えるということです。

みんなそれぞれに忙しいのであって、ときには、軽くお茶をする時間もないほどスケジュールが詰まっていることだってあります。

とはいえ、相手からのフレンドリーな誘いを、いきなり断るのは気が引けるという場合は、もう少し別のやり方もあります。

メールアドレスを教える

相手とあまり親しくなかったり、会うのが久しぶりだった場合、電話番号を聞かれることがよくあります。

Morris氏は、電話番号のかわりにメールアドレスを教えるとよいと言っています。

「私はいつも『じゃあ、メールアドレスを教えますね』と言うことにしています。

電話番号よりもメールアドレスを教えるほうが、相手に考える時間を与えることになるからです」と彼女。

もし、本当にメールを送ってきたら、その人があなたと心から話したがっていることがわかります。

それから改めて、イエスと言うのかノーと言うのかを決めてもよいでしょう。いずれにせよ、サイバースペースでのやり取りで済みます。

このとき、メールのほうが予定を確認しやすいのだと説明すれば、相手も納得しやすくなるでしょう。

また、最終的にはノーと言う場合でも、あなたの忙しさを察してもらうための下地づくりにもなります。

弱いところを見せる

これは、Morris氏が勧めている方法ではなく、気が弱い人には向いていませんが、私にとってはうまくいっている方法です。

今は人と会って話せる状態でないことを、はっきりと伝えるというものです。たとえば…

誘ってくれて本当にうれしいです。でも最近、ものすごく疲れていて人とゆっくり話せる状態ではないんです。

また引きこもり状態から復活できたら、連絡しますね。

多くの人は、不安やストレス、抑うつを抱えていると、人と会って話すのがつらくなることを理解しています。

あまり親しくない人の誘いを、今はコーヒーデートをする心の余裕がないという理由で断わったとしても、嘘にはなりません

そして、もしあなたが弱いところを見せたことに対して、相手に少し引かれたとしても、気にすることはありません。なおさら、そっとしておいてもらえるというだけです。

罪悪感を手放す

真の友や、あなたを愛し支えてくれた人を無碍にあしらうのは最悪の行為ですが、あまり親しくない人の誘いを断るのは、それとは違います。

とはいえ、私たちの多くは、ただの知り合いからの誘いでも断るのと悪い気持ちがするぐらいに、しっかりと社会化されています。

Morris氏は、お茶の誘いを断るのに罪悪感を感じるのは普通のことだと言っています。そして、罪悪感を感じたとしても、あなたが間違っているわけではないとも言っています。

冷静になって、自分にこう聞いてみてください。

私はいま罪悪感から行動しようとしている? それで本当に相手のためになる? 本当に自分のためになる? それが私の望んでいる人間関係?

あなたが誰かに会おうとする唯一の理由が罪悪感を軽減することであるならば、あなたはその人の本当の友人にはなれないでしょう。

静かに礼儀正しく立ち去りましょう。

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Image: Elina Sazonova/Pexels

Source: Well and Good

Aimée Lutkin - Lifehacker US[原文