奇跡が重なって…。
テキサス州オースティンのSXSWから東京に帰ってきました。皆さま、いろんな記事、動画を見てくださりありがとうございました。
ここで土産話をひとつ。初の海外でパスポートを落として詰みかけたお話です。ほんと情けないですが…パスポートは無事、見つかったのでご心配なく。
SXSWは、ブースに入る前や登録のためにIDチェックをされることが多く、パスポートは常に携行。なんで、バッグから出す機会が多くて、パスポートを提示してちゃんとバッグに戻すこともあれば、バタバタしてるときはポケットにしまっていました。しかし、これがマズかった…。
IDチェックでパスポートを出そうとしたときに、ない! ポケットの中も、リュックも全部開いたのだけどない! カメラバッグにも、ない。絶望。言うまでもなくパスポートがないとアメリカから出国できない=日本に帰れません。
そしてパスポートをなくすと、大使館・総領事館に行って手続きをしないといけません。しかし、オースティンには日本領事館がなく、一番近いダラスまで行かないといけない。オースティンからダラスは、300km。詰んだ…。
これは後々判明したのですが、電動スクーターに乗ってるときに落としていたみたい。前日にウキウキしてUber JUMPの記事を公開したのが、まさかのフラグになっていたなんて笑えない。呆然と落としたと思われる道を戻り、いろんなスタッフにパスポート落としたんだけど持ってない?って聞いて回りました。
Boseブース、Twitterブース、いろんなスタッフに聞いたけど誰も持ってない。まじ終わったわー。初海外まじで最悪…。編集長になんていう面して、連絡すればいいのやら…。と、いろんなことを考えながら30分ほどふらふら。Slackで報告するためにiPhoneを開いて、たまたまメールを確認したんですが、
そこで、トップの画像。こんなメールが届いていたのです。
「パスポート落とされましたか?」という件名のメール。
はい、パスポート落としました!!! 僕です!!!
中を見るまでもなく、このメールを受け取ったときに本当に安堵。
で中を見ると、どうやらこの方は同じくSXSWに来ている日本の方だったのです。そして、メールに書いてあった、その方の番号にすぐに電話。どうやら、その方によると、現地の警察官に「日本のパスポートを拾ったんだけど…」と呼び止められたらしいのです。
本当に感謝。そもそも、パスポートを拾って警察官にとどけてくれた方が居て、そこをたまたま通った日本の方がメールを送ってくれて、本当運がよかったとしか言いようがない。本当にありがとうございます。
さて、これからです。メールを送ってくれた方によると、パスポートを持っている警官はたくさんの企業がブースを構える「レイニーストリート」という通りに居るらしい。人がたくさん集まるので警官も多く、どの警官が持っているかもわからない。パスポートを持っている警官を探すため、とりあえず近くにいた警官に声をかけました。
面白いもので、こういうピンチのときに限って、英語がスラッスラ出てくる…。「僕SXSWに参加してる日本人で、パスポート失くしたんだけどさ。同じ日本人からメール貰って、君らの仲間が持ってらしい! で、どの警官が持ってるか知ってる⁉︎」。ほんと、こういう状況にならないと英語なんて使えるようにならんな…って悟りつつ、警官はOKの一言で、無線で他の警官に確認。
無事、僕のパスポートを持っている警官と落ち合い、受け取ったのでした。まじ助かったーー!! メールを送ってくれた方と、警官に深くお礼。こうして最悪をまのがれ、日本に帰国できたのでした。
でも、なぜメールが届いたのか?ということ。見つかった安堵でメールを見たときは気にならなかったのですが、パスポートにメールアドレスは書いていません。なぜ僕のアドレスに送ることができたのでしょう。お礼のついでに電話で聞いてみたところ…。
どうやら僕のパスポートに名刺が挟まっていたらしい。
ほんとだ…。知らなかった…。
何かのためか、過去の自分が未来予知していたのか、僕もほとんど記憶にありませんが、とにもかくにも、奇跡に奇跡が重なった救出劇だったのでした。
この体験を通して思ったことのメモを。
・まじポケットにパスポートを入れるな。まじで。
・パスポートに名刺を入れておくと戻ってくる確率がちょっとだけ上がる。
・死ぬ気にならんと英語なんて喋れるようにならんと悟った。
・まじでパスポート電子化して欲しい…。
拾ってくれた方、テキサスの警察官、メールをくれた日本の方、本当にありがとうございました。ほんと頭が上がりません。この恩をいつか返せるよう、これに懲りずまたSXSWに行こうと心に誓いました。
では最後に、パスポートを持っておいてくれた警察官との2ショット写真をどうぞ(記念に撮る?って言われて撮影。どんだけ気さくやねん…)。
この顔である。