好きな人も多いと思うんですけどね…。
ここ数年、GoogleはPixelbook、Pixel Slate、Google Homesシリーズ、Pixelスマホと、さまざまな製品を世に送り出してきました。また、Googleは昨年11億ドル(約1228億2268万円)もかけてHTCのスマホ開発部署の技術と人材を買収したばかりです。
ですが、Business Insiderよれば、ここにきてGoogleのハードウェアはどうやら危機的状況にあるようです。 なんでもGoogleの「ハードウェア製作」部門の人員に軒並み別の部署への異動命令がでているらしいというのですが...。いったいどういうことなのでしょう。
「事業のロードマップの縮小」が図られている
Googleのハードウェア部門の再編成は、どうやらラップトップとタブレット班が中心とのこと。Business Insiderによれば、Googleはすでに「いろんなものが開発中」であるにもかかわらず、ポートフォリオを少なくしていくというGoogleの計画の一環として「事業のロードマップの縮小」が図られているといいます。
この縮小の渦中にある従業員はハードウェアのエンジニアや製品マネージャーとそれに関連するサポートスタッフたちであるといい、ここ2週間くらいで異動が命じられたのちに、行き場を失った従業員がGoogleのスマホ部門に流れたり、NestなどのAlphabetのその他のハードウェア事業に漂流してきたりしているようです。
将来的にはハードウェアの投資を回収する意欲はあるようですが、ここにきて慎重になっているように見えます。Googleは解雇や位置替えはしていないと言っているようですが。
デバイスをリリースしてもあまりうまくいかなかった
Googleの最近のハードウェアを観察してきた人なら、この報告はあながち当たらずしも遠からずと思うはず。PixelbookやPixel Cなどの野心たっぷりのデバイスをリリースしてきたものの、常に大きな問題がひとつふたつ発生して売れ筋からは遠ざかり気味だったのですから。
GoogleはPixel Cでキックスタンドを逆につけたような、キーボードドックから切り離しできるタブレットをデザインしたことにより、ポータブルな2-in-1の可能性を再設計しようと試みました。ですがPixel CはChrome OSではなくストックAndroidをOSに採用し、動作が悪く、使いにくいキーボードがついてました。Pixel CはSurface 3のような競合と戦うには、どうも役不足だったようです。
Pixel Cの後にリリースされたのはPixelbookでしたが、これは最高のデバイスと謳われ、もっともラグジュアリーなChromebookとも言われました。価格は1,000ドルからで、基本ストレージは128GBのPixelBookはWindows搭載のラップトップと比較してあまり高い価値には位置付けられてきませんでした(2017年から値下がりしてません)。
そしてPixel Slateときては、AppleのiPadの対抗馬だったのでしょうが、発表後、多くのユーザーが特にラップトップモードでPixel Slateのパフォーマンス問題を指摘、Googleはソフトウェアアップデートでこの不具合を解決していました。
これらの経緯から考えると、Googleはガジェットの開発自体はあきらめたわけではなくとも、ハードウェアのリリース計画を遅らせるつもりなのかもしれません。
いずれにしても、不具合のあるデバイスが多くリリースされるよりも、少なくてもよいデバイスが手元に届くなら、それはそれでよしとしましょうか。