あえて特定の拠点を持たずに、国内外の場所を転々と旅を続けるようにしながら会社員をしているマット・マスイさん。

前回の記事ではノマドの究極形とも言える「アドレスホッパー」の暮らし方・働き方を紹介しましたが、今回は彼の持ち物を見せてもらいます。

すべての所有物を持って移動しなければならないので、当然ながら持ち物は超シンプル。

キャリーケースひとつと、背中に背負える革のバッグが全てです。

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Photo: Ryuichiro Suzuki

拠点もないのでこれ以外に所有物がありません(収納サービスと実家に置いてある衣服を除く)。

アドレスホッパーを始めた頃はこの5倍以上の荷物があったそうですが、試行錯誤を重ねる中でなんだかんだで要らなかったモノたちが脱落していき、今のこの量に落ち着いたのだそうです。

「RIMOWA」×Lufthansaのスーツケース

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Photo: Ryuichiro Suzuki

まずは、ドイツの老舗スーツケースブランド「RIMOWA」と同じくドイツの航空会社「ルフトハンザ航空」がコラボしたルフトハンザモデルのスーツケースを開けてもらうところから始めましょう。

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Photo: Ryuichiro Suzuki

人間の視点というものは左上から右下に流れるように動くのだといいます(グーテンベルグ・ダイアグラム!)。

ということでスーツケースを開けてもらって、真っ先に目に入ったのは白のフェイスタオル。まだタグがついた状態で入っていました。

バスタオルはでかすぎるので、結婚式の引き出物でもらったフェイスタオルをバスタオル代わりに使ってます。

そして、シャツが数枚スウェット生地のパジャマが顔を覗かせています。

ファッションにはどんなこだわりがあるんでしょう? 「金額の安い高いはあまり関係なく、とにかく長く使えるものを少なく、ですね」

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Photo: Ryuichiro Suzuki

ちなみに紫色の袋は、下着入れ。コンラッドホテルのロゴが入っているので、その日どこに泊まろうと、下着を入れるときだけは超高級ホテル気分が味わえます。

コートを買ったときに一緒に付いてきた袋だそうです。

無印良品アイテムの汎用性

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Photo: Ryuichiro Suzuki

ではキャリーケース右サイドを見てみましょう。まず飛び込んでくるのが赤いポーチ。よく見ると、Instagramのロゴが入ってます。 企業ロゴのノベルティやグッズ好きにはグッとくるアイテムですね。

このポーチは友達にもらったやつです。中は衛生用品ですね。

中から出てきたのは、無印良品の小分けボトルに入れられた日焼け止め。

こういう生活をしているので、清潔感には気を配っています。化粧水やシャンプーもオーガニックのものを使っています。

続いて、シャンプー、トリートメントなど、真っ白い無印良品の小分けボトルたちがぽこぽこと出てきます。

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Photo: Ryuichiro Suzuki

無印良品が友達なんです。無印の小さなコロコロも持ってます。海外の友人がこのアイテムを探していて、一緒に買いに行ったついでに自分も買ってしまいました。ポーチに入るこのコンパクト感が良いんですよね。

そう笑うマットさんの目線が止まりました。コンタクトの洗浄液です。

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一番の悩みはこれなんです。洗浄液ってかさばるし、いちいち買わないといけないから、アドレスホッパー的には大きな足枷なんですよね。

なので今年の目標はフェイキック手術を受けることです。眼の中にレンズを入れちゃいます。

「Patagonia」のライトウェイト・トラベル・トート・パック

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Photo: Ryuichiro Suzuki

その下の方に見える黒い袋状のものは、何なのでしょう?

あ、これですか? 「パタゴニア」で買ったライトウェイト・トラベル・トート・パックなんですけど、こうやって開くと、ほら…

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Photo: Ryuichiro Suzuki
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Photo: Ryuichiro Suzuki

雨天用のバッグになります。バックパックにもなるんですよ。MacBookが入るのがポイントです。

ランドリーバッグとしても使えるし、水洗いもできるという最強のアイテムです。

「MOTHERHOUSE」のアンティーク スクエア バックパック

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Photo: Ryuichiro Suzuki

で、こちらは革のバッグ。カンボジアの牛革を使った「マザーハウス」のアンティーク スクエア バッグです。

中にはパソコンなど電子機器が入っているのですが、意外なことにマットさん、モバイル充電器を持ってないんだそうです。

今では結構充電できるところが増えてきたので、モバイル充電器なしでもわりとやっていけるようになりました。

それに、常にスマホを意識するのは精神的にも良くないですしね。

マットさんは土地ばかりか“スマホのバッテリー残量”からも解放されている模様です。

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Photo: Ryuichiro Suzuki

そしてサングラス。メガネ生産地として有名な福井県鯖江市の「金子眼鏡」の逸品です。サングラスを常備しているあたり、さすが旅人ですね。

よく使うアプリは「カーシェア系」

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Photo: Ryuichiro Suzuki
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Photo: Ryuichiro Suzuki

それでは最後に、スマホのアプリを見せていただきましょう。そこもやはり旅人らしく「Uber」(App Store, Google Play)、東南アジアで力を発揮する「Grab」(App Store, Google Play)、「Lyft」(App Store, Google Play)など、ライドシェアやカーシェア系のアプリが充実しています。

意外と使えるのが、コインパーキングで有名なタイムズがやってる「Times Car」(App Store, Google Play)。地方でカーシェアするときにとても便利ですよ。

アドレスホッパーとして、毎日を旅にしてしまったマットさん。

いろいろ考えるうちに荷物が増えてしまう自分からすると、人間とは本来こんなにシンプルでもいいんだと目が覚める思いです。

まるで未来の修行僧のようですね。

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Photo: Ryuichiro Suzuki

Source: RIMOWA, 無印良品, パタゴニア, マザーハウス, 金子眼鏡, Uber(App Store, Google Play), Grab(App Store, Google Play, Lyft(App Store, Google Play), Times Car(App Store, Google Play