あー、これ究極系ですわ。
昨年3月に「Dyson V10」を発表したばかりですが、早くもマイナーチェンジです。しかもビッグマイナーチェンジ!
あれから1年、Dysonは主力となるコードレススティッククリーナーの最新モデル「Dyson V11」を発表しました。いち早く発表会で実機を触ってきたので、ハンズオンをお伝えしていきますね。
今度のモデルを一言で言うとしたら、2019・完全体Dysonです。
まず、底部に新たに備わった液晶の恩恵が素晴らしいです。
「エコ」「中」「強」という現在の動作モードを確認できるだけでなく、運転状況をリアルタイムに監視し、バッテリーの残量をビジュアルとして得られます。
例えば、「強」モードで残り時間が3分と表示されたとしても、「エコ」モードに切り替えれば、稼働時間はすぐに変化して、20分以上の値が表示されるといったように、インジケータによる残量確認よりも、さらに便利で正確な表示です。
さらにはモノが詰まった時や、フィルターの洗浄のお知らせ、フィルターがきちんと装着されていない時などは、トラブルの解決方法までも液晶に表示されます。マニュアルをゴソゴソ探す手間もありませんし、サポセンへのお問い合わせも減りますし、ある意味理想的なソリューション!
素晴らしい静音性、夜中に掃除機かけられます
さらに、信じられないと思いますが、このV11。素晴らしく静かになっています。
ダイソン=吸引力が強い=爆音というイメージがあるかもしれませんけど、最近のモデルは年々静かになっているんですよね。昨年の「Dyson V10」も静かだなーって思ったんですけど、V11の静けさは別格でした。
エコ→中→強へと順にパワーを変えている様子ですが、エコモードでは周囲のざわめきの方が気になるくらいで、中モードでは掃除機かけながらでも会話余裕。強モードになってようやく「掃除機だ」といったレベルです。これは前モデルから11%も静かになっているとのこと。
エコモードではドライヤーよりも明らかに音量小さいので、夜中にしか掃除時間が取れないとしても、Dyson V11であればOK。集合住宅バッチコイですし、ペットや赤ちゃんを怖がらせる心配もないでしょう。
さてその心臓部、デジタルモーターは毎分最大125,000回転の「V11(写真右)」へと進化しています。前モデルの「V10(写真左)」と比べるとパワーが約25%向上したのに加え、先端に空気の流れを整えて吸引力とノイズを低減するディフューザーが追加。これが静音性に一役買っているわけですね。
内部構造を見ると、デュフューザーだけでなく、フィルターや吸音材、吸振材、穴の空いたバッフルなど、音響工学に基づいてさまざまなアプローチで静音化が図られているのがわかります。
運転時間は装着しているヘッドによっても変わりますが、エコモードですと最長で約60分、中モードで約30分、強モードで最長約5分。クリーナーヘッドを装着していると40分(エコ)、20分(中)、8分(強)となっています。
吸引力を考えると、常用はエコモードで十分な印象で、ともなればバッテリーの時間ってのはそこまで気にしなくても良いレベルに到達しているような気がします。さすがに40分も掃除機かけてたら、こっちが先にヘバりますしね…。
また、今回は「見える」というのをデザインにも意識しているようで、背面のフィルターカバーもクリア仕様。フィルターの汚れ具合などもすぐに確認できます。
驚いたのが、強モードにすると排出される風も熱気を帯びてきて、手をかざすと「おっ、ぬくい」って感じるんです。それだけ回転数と吸引力がスゴイということなのでしょう。
付属品のアップデートにも注目しましょう。今回から上位2モデル(V11 Fluffy +/V11 Absolute)には専用の充電ドッグが付属するようになりました。
ダイソン、カッコいいけど壁に穴開けるのはちょっとなぁ…。っていう意見も多かったと思うので(少なくとも僕の周りみんな言ってます)、これはほんとに嬉しい! ちなみにパイプに付属アタッチメントを装着できるツールクリップは、V11は全モデルで付属しますよ。
ツールクリップを装着した様子は、射撃ウェポン風で男の子心をくすぐられます。たくさん吸って、静かで、カッコいいとか卑怯ですね。
モードの様子が知りたい、バッテリー残量が詳しく知りたい、メンテナンスの方法が知りたい、付属品を掃除機と携帯したい、掃除機の置き場所が欲しい、静かに掃除したい。そして、満足できるパワーが欲しい。
これらすべてのニーズに応えられるフラッグシップ「Dyson V11」。僕としては、今後掃除機に何の機能が付けばいいのか? といった自問自答の中で、答えが出せないレベルの仕上がりを感じました。
日本の家庭向けにダウンサイジングされた「Dyson V7 Slim」も登場
同時に日本の家庭に向けて開発されたという「Dyson V7 Slim」も発表されました。
こちらは既存のV7シリーズのコンパクトモデルという位置づけで、通常モードは約20分(非モーター起動ヘッドでは約30分)、強モードでは約6分。バッテリーの持続は最新モデルには敵いませんけど、とにかく軽い。
モーターヘッドはコンパクトになり、パイプも短くなって軽量化され、スティック時の重量は2.2kg。先に紹介した「Dyson V11」唯一の欠点が、約2.72kgというズッシリ感なので、それに対するアンサーとしてのこの子が登場したようにも思えます。身近なものに例えれば、V11よりもペットボトル1本分軽いわけです。
たぶん、片手で扱える限界サイズがこのV7 Slim。
パイプも短くなり、取り回しも楽。吸引力とフットワークと取り回しの良さを兼ね備えた1機で、女性にもオススメなサイズです。もちろん男性でも軽いこっちが好き!という人も多いと思いますよ。最新テクノロジーと吸引力+静音性も魅力的だけど、あえてサイズ感でV7を選ぶ!といったジャッジも、僕は全然アリだと思っています。
価格は液晶が付いた最新モデル「Dyson V11」がおよそ7万円前後から、コンパクト&スリムな「Dyson V7 Slim」が4万円前後からとなります。V11は掃除機の中でもかなりの高級モデルだとは思いますが、この価格でこの性能だと考えると、僕の中での答えは「買いだ!」です。
それでは最後に前モデル(V10)から25%増しになった「Dyson V11」の吸引力をどうぞ。
毎度思うのですが、ダイソンのデモは「でんじろう先生」感がありません?
Source: ダイソン