幼稚園レベルの落描きが、写真レベルのクオリティーに。
コンピューターのグラフィックス処理を担うGPUのメーカーとして有名なNVIDIA(エヌビディア)。彼らはディープ・ラーニングにも力を注いでいます。
そんなNVIDIAが生み出したのが、超簡単なラクガキを、超リアルな画像に変換する「GauGAN」。NVIDIAによりますと、これは建築家や都市計画に携わる人、地形デザイナーにゲーム開発者など、風景のグラフィックスを必要としている人々に向け作られたとのこと。AIアルゴリズムの一種である、敵対的生成ネットワーク(GANs)という技術を利用しています。
名前の由来は、ポスト印象派でタヒチを舞台にした名画が有名な画家ポール・ゴーギャン。そのゴーギャンがいかに強力なのか? 作業の様子をご覧ください。
使い方はカンタン
インターフェイスはもっさりしていますが、空や海、雪や石や草原などなど、自然にあるものの名前のボタンを選び、バケツやブラシのツールで描画すると、隣の窓にリアルタイムで写実的な画像が生成されるのがわかります。水の上にある物体なら、ちゃんと水面に姿が反射しているのも凄まじくリアルですよね。
このアプリケーションの背後には、何百万という画像を深層学習したAIが、学んだ景色から質感や反射や色合いなどを再現しています。
瞬時に生成される画像は、学んだ風景を切り貼りしているわけではなく、リアルタイムに画像を合成しているのだそうです。また「GauGAN」は、自然界の景色だけでなく建築物や道路に人間など、人工的なものも学習しているので、描画に反映させることができるそうです。
何時間でも遊んでいられそうですが、こんなソフトが誰にでも使えるようになったら、絵描きの商売は上がったりですね。でも建築家やコンセプト・アーティストなどには、めちゃめちゃ重宝がられることでしょう。
Source: NVIDIA, YouTube via Fresh Gadgets