巷には、自分を磨くための本、アプリ、メソッドがあふれています。いずれも、「ベストな自分」を目指すための指南です。

箇条書きのジャーナル、瞑想アプリ、ヨガスタジオ、頭を整理するための本などなど、この世の中には新たな商品、サービス、体験が足りないことはありません。

でも、新しい趣味や活動を始めるのではなく、昔からの関心事に情熱をつぎ込んでみてはいかがでしょう?

なぜ継続できず、興味が移り変わるのか?

David Cain氏は、自身のブログ「Raptitude」で、「Depth Year」(深める1年)というアイデアを提案しています。その名の通り、「広げるのではなく、深める」を追求する1年です。

「Depth Year」は、私たちが本来持っている意欲が、消費者としての反射のせいで、薄く延ばされてしまっているという仮説に基づいています。

私たちは新しいことを追求するあまり、人生をかけて取り組むべき巨大なプロジェクト(絵画や言語など)に飛びついては、すぐに辞めてしまう傾向があります。

このような慢性的なフォロースルー不足が気持ちの低下につながり、ギターや色鉛筆を初めて買ったあの日の達成感を越えられなくなってしまいます。

その結果、新しいことを始めたときの興奮を追い求めるという、堂々巡りに陥るのです。

人によって深みの意味は違う

ポイントは、新しいものを買わないことではありません。

もっと重要なことは、「深み」の意味が人それぞれ違うと認識すること。たとえば、今あるものに感謝して、新しいおもちゃを買わないことが深みを意味する人もいるでしょう。

その他、不要なものを切り捨てること、手に入れたい衝動に疑念を抱くこと、自分にとって大切なものに向き直ることなど、「深み」の意味はさまざまです。

物事の深みを追求するコツ

つまり、現在の目標や趣味をより深く追求することがポイントです。以前から持っている本を読む、瞑想に初挑戦するよりヨガのポーズを増やすなど、今の道をそれずに、すでにあるものの価値を「育てる」のです。

Cain氏は言います。

Depth Yearを意識するようになってから、今ここにあるツールや機会を、新しい目で見られるようになりました。探しかたさえ習得すれば、可能性はどこにでも落ちているものです。

私たちの文化では、「よりよく」「より多く」というニーズが常に存在しています。それを乗り越えるには、上記のような視点のシフトが必要です。

「ないもの」や「できないこと」に注目するのではなく、「すでにあるもの」「できること」を深めることに挑戦してみませんか?

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Image: Hinterhaus Productions/Getty Images

Source: Raptitude

Alicia Adamczyk - Lifehacker US[原文