NASA長官「インドなにしてくれてんの!?」。
2017年に世界最多のミニ衛星104基を一気に打ち上げることに成功したインド。宇宙競争に参加したい彼らですが、3月27日に、軍事力を証明するために自国の人工衛星を撃墜した、とINTERESTING ENGINEERINGが報じています。なんでも、ナレンドラ・モディ首相は「インドは現在、宇宙大国である」と公言しているんだとか。
さらに The Guardian によりますと、その撃墜の報せを受け、NASAの長官ジム・ブライデンズティーンが「酷い、あまりにも酷いことだ」と嘆いているようです。何故ならその破壊行為により、低軌道上に400個もの宇宙ゴミを撒き散らすことになり、ひいては国際宇宙ステーション(ISS)への脅威が生まれてしまったから。
そのインドの衛星撃墜ロケット計画「ミッション・シャクティー」の概要がこちらです。
粉々になった破片は大小さまざま。NASAは10cm以上のものは約60個が追跡できているものの、それ以下の小さいものは追跡しきれないようです。
ISSが飛んでいる高度は408kmですが、撃墜された衛星がいたのは300kmとかなり離れています。なので破片のすべてが脅威になるわけではないものの……現在確認できているだけで24個の破片がISSより高い位置に飛んで行ったのでした。
NASAによる調査では、そうした破片がISSにぶつかる可能性は、10日間で44%増加したとのこと。とはいえその多くは大気に入ると燃え尽きるため、そのリスクは徐々に減退していきます。
もしこのせいでISSが壊れたりしようものなら、ホントに宇宙戦争が起こってしまうかもしれませんね。しかも原因が「イイとこ見せようと後先考えなかったインドのせい」とか、虎視眈々と宇宙征服を狙う中国からしたら、どんな思いでしょうか?
Source: INTERESTING ENGINEERING, The Guardian, YouTube