今のところ検証できているのは1曲だけのようです。
古くから、“音”を使って蚊を寄せつけないように研究を行なってきた人類。いまだに有力な研究結果はないようです。
ところが!とあるダブステップの曲で蚊が寄ってこなくなるという研究結果が報じられました。マレーシアやインドネシア、それにタイの大学や福岡大学薬学部薬学科という9つの研究機関が共同し、その曲が蚊の血を吸う活動と交尾の数を下げることを突き止めたのだそうです。
これがその曲
Skrillex(スクリレックス)の『Scary Monsters And Nice Sprites』です。
研究の対象としたのはデング熱を伝染させるネッタイシマカ。この蚊の活動を抑制できれば、黄熱やジカ熱の伝染予防にも効果が見い出せるかもしれないのです。
実験方法
蚊が詰まったタンクをふたつ用意し、ひとつに音楽を聞かせ、ひとつは無音にして比較したそうです。ただ奇妙なことに、ほかのジャンルの楽曲は試しておらず、音波の詳しい調査もしていないのだそうな。
この曲が実験に使われた理由は、激しい音圧と振動そして常に上昇するピッチが生み出す騒々しさからなんですって。
ScienceDirectに掲載された報告では、「音のノイズは、蚊がほかの蚊や血を吸う対象(動物や人間)からのシグナルを受け取るときに妨げになる」としています。この曲を聞かされている蚊は、そうでない蚊より活動が鈍くなり、血を吸う行為や交尾の数が減ったのだとか。
こういう曲は好みも分かれるでしょうし、ましてや大音量で流さないといけないのであれば人間だって逃げ出したくなるので、あんまり現実的ではないかもしれません。やっぱり効果的なのは、蚊の遺伝子操作ですかねぇ?
Source: BBC, ScienceDirect, YouTube via IFLSCIENCE!