レビュー

無料で横書きの文章を縦書きの書式に自動修正してくれるサイト「CORTEX」


自分で書いた小説を製本したり複数人でのアンソロジーを編集したりする際、当初は横書きで書かれていたために縦書きで製本すると違和感が残り、修正する必要のある箇所が多々見つかる場合があります。そんな時に便利な、指定したオプション通りに文章を自動修正してくれるサイト「CORTEX」を、自身も創作活動を行ういとま(Raidelk)さんが開発して無料でリリースしていたので、どんな風に文章を修正してくれるのか実際に試してみました。

CORTEX Beta1.3.3
https://crtx.site/

物書きさん向けに、指定したオプションに合わせて文章を自動修正してくれるサイトを作りました。
Wordなどでの修正が難しい製本時のルールにも対応しています。文章をコピー&ペーストして使用するほか、txtファイルを読み込むことが可能となっています✍️https://t.co/YoYiIuJE55 pic.twitter.com/g9rdueoNqH

— いとま(Raidelk) (@ItomaRR)


CORTEXのトップページを見ると、「形式段落の字下げ」「三点リーダの個数修正」「連続した伸ばし棒をダッシュに修正」「連続した空行を解消」「疑問符や感嘆符を全角に修正」「疑問符・感嘆符の後に全角スペースを挿入」「。。。や・・・や...を三点リーダに修正」「かぎかっこ末尾の句点を除去」「間違ったダブルクォーテーション(""、””、““)を正しく(“”)修正」「正しいダブルクォーテーション(“”)をダブルミニュート(〝〟)に変更」「数字を全角化」「アルファベットを全角化」「URLをあらゆる修正から保護」など、いくつものオプションが表示されています。いずれも縦書きで製本する際には気を付けたい部分です。


下にスクロールすると、修正したい文章を入力もしくはコピー&ペーストできる画面があります。


画面に文章を打ち込むと、その下の「修正後」フォームにリアルタイムで文章が反映されました。面倒な操作は全く必要ありません。


修正されている内容をチェックしてみると、横書きの際に全角スペースを空けなかった行頭にスペース(字下げ)が入り、偶数個で使用するのが基本である三点リーダの個数が修正されています。また、ネット連載で多く見られる複数行空けについても、1行空けに詰められています。横書きでは問題ない半角の感嘆符「!」・疑問符「?」についても縦書きで表示する際に無難な「!」「?」になっており、感嘆符・疑問符末尾の全角スペース空けもバッチリ。


カギかっこ末尾の句点「。」を除去する機能、ダブルクォーテーションの修正や半角英数字の全角化など、横書き小説を縦書きに直す際にチェックしたい点を一通り網羅しているといえます。修正ルールに従って修正箇所が色分けされているため、どこがどのようなルールに従って修正されたのか、一目でわかるのも助かります。


また、ルールの左端にあるチェックを外すことで、修正後文章に反映したくないルールを除外することも可能。試しにいくつかのチェックを外してみると……


「連続した伸ばし棒をダッシュに修正」「連続した空行を解消」「疑問符や感嘆符を全角に修正」といった修正が反映されなくなりました。


なお、入力フォーム上部にある「横に表示」をクリックすると……


元の文章と修正後の文章を横に並べて表示できます。


修正後の文章を手元のファイルに反映させたい時は、そのまま修正後フォームを選択してコピーできるほか、フォーム上部の「コピー」ボタンをクリックすることでもコピー可能。「ダウンロード」ボタンをクリックすると……


修正後の文章をテキストファイルでダウンロードすることもできます。


テキストファイルを開くと、しっかりと文章が反映されていました。


修正した文章はMicrosoft Wordなどで開き、自分の思い通りに修正されているかをチェックしてみるのがオススメです。


なお、入力フォームから入力するのではなく、テキストファイルを読み込ませて修正させることもできます。テキストファイルを読み込ませて修正したい場合は入力フォーム上部の「参照」をクリックして、修正したいテキストファイルを選択する必要があります。


ファイルを選択して「開く」をクリック。


すると、「読込」というボタンが表示されるのでクリック。


テキストファイル経由でも、しっかりと文章が修正されました。


なお、記事作成時点ではCORTEXの文章修正は2000字が上限。それ以上の文字数については「2000字を超える文章の編集にはログインが必要です」とメッセージが表示されるものの、「ログイン」のリンク先はサイトのトップに設定されていてログインできなくなっています。そのため、2000字以上の文章を修正する際は、一度2000字以下に区切ってパーツごとに修正をかけ、後でつなぎ合わせることになります。


CORTEXは横書きで書かれた小説を縦書きに直す時に非常に便利であり、修正ルールを自由にオンオフできるのも助かります。ウェブ小説を縦書き表示で公募などに送りたい人や、同人誌向けに製本したりしたい人にピッタリのサイトとなっていました。

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in レビュー,   ネットサービス, Posted by log1h_ik

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