皆さんは、爪に無頓着ではないですか? それとも、一部の人だけでしょうか?
板状のケラチンから成る爪は、私たちのためにさまざまな役割を果たしています。
今回は、この爪を清潔で健康的に保つ方法についてご紹介しましょう。
爪は短く切り揃える
爪の長さは好みによると思いますが、多くの人にとって、ほんの少しだけ先の白い部分が伸びている程度に短くするのが実用的。
爪が短ければ、欠けたり曲がったりする心配もあまりないですし、清潔にしておくのも簡単です。
さらに私の場合は、爪が短い時ほど誤字は少なくなるよう。まさに良いことづくめです。
- 専用の爪切りかマニキュアばさみを使います。手近にある何かで代用したりはしないように。
- (シャワーを浴びたあとなど)爪が保湿されている時に切るのが理想的です。
- 端の部分は一気に大きく切り込むのではなく、丁寧に少しずつ切っていきます。手の爪は、緩やかなカーブを描きながら爪の形に沿って切りましょう。
- とがった部分が残ってしまった時は、爪やすりをかけて滑らかにします。爪やすりの付いている爪切りもありますが、お好みでエメリーボード(マニキュア用の爪やすり)を使っても良いでしょう。
足の爪については、さらに気をつけなければならない点がいくつかあります。
まずは、標準的な爪切りよりも頑丈なものを入手しましょう。曲線に沿って切るのではなく、真っすぐ横に切ります。
こうすることで、足の爪が伸びてきた時に、端の部分が皮膚に食い込んで巻き爪になる可能性が低くなります。
爪まわりの皮膚にも気を配ろう
手の爪まわりにささくれがあっても、注意深くカットすれば大丈夫です。
ささくれは壊死した皮膚でできているので、切っても問題ありません(痛いこともありません)。
キューティクル(甘皮)を軽く切り揃えることは、できなくはないですが、ほとんどの皮膚科医や足の専門医は勧めていません。
なぜなら、ささくれやキューティクルを切る際に、実際に生きている皮膚を傷つけやすいからです。
ささくれを引き抜くと、小さな開いた傷口が残ってしまいます。
キューティクルには、爪を皮膚に密閉させて汚れやばい菌から守るという特別な役割があります。
それを切り取ってしまうと、その働きが阻害され、感染症に罹る危険性が高くなります。
お手入れの方法
爪まわりの皮膚をお手入れする方法は、次の通りです。
- 保湿しましょう! 皮膚だけでなく爪にも恩恵があります(難しく考える必要はありません。一般的なローションで十分です)。
- ささくれを切る、またはキューティクルの手入れをする前に手(または足)を洗いましょう。
- キューティクルを切る代わりに、皮膚を湿らせて柔らかくし、後ろに押し込む方法もあります。ネイルサロンでは、オレンジスティックという専用の道具を使って行われます。自宅で行う場合は、綿棒など、手近にある何か清潔なもので代用できます。
- ささくれを引き抜いてはいけません。注意深くカットしましょう。キューティクル・ニッパーというツールを使うのがベストです。
- 皮膚が赤くなっていたり、炎症を起こしていたりするようなら、開いた傷口と同じように処置してください。消毒して、できれば絆創膏を貼っておくと良いでしょう。
爪にダメージを与えるタイプのマニキュアを避ける
マニキュア(ネイルカラー)は、必ずしも爪に悪いわけではありませんが、知っておくべきことがいくつかあります。
- 除光液は、爪に負担が掛かります。米国皮膚科学会(AAD)は、除光液を月に2回を超えて使わないように推奨しています。
- マニキュアを落としたあと、爪に保湿ローションを塗るのがベストです。
- 赤やオレンジ色のマニキュアは、爪を変色させることがあります。(無色のマニキュア層として)ベースコートを下に塗ることで、変色を防ぎましょう。すでに爪が黄色く変色している場合でも、マニキュアの使用を止めれば数週間で元の状態に戻ります。
- ジェルネイルには、問題がいくつかあります。除光液にはアセトンが含まれていいますし、キュアリングにはUVライトが使われます。また、キュアリングが適切に行われなかった場合や、傷つけたり剥がしたりした場合には、爪にダメージを与えるおそれもあります。AADサイトのこちらのページに、ジェルネイルを行う際のダメージを最小限に抑えるためのアドバイスが紹介されています。
ジェルネイルのキュアリングに使うUVライトは、日焼けを起こすことはほとんどありませんが、紫外線のA波(UVA)を発しています。
このUVAは、長時間の照射により、シワや皮膚の老化を引き起こす(さらには発がんの危険性を高める)おそれがあります。
UVAから皮膚を守るためには、ジェルネイルをする前に、「broad spectrum(広域スペクトラム)」という記載のある日焼け止めを手に塗るようにしましょう。
今回の記事執筆のために行ったリサーチの中で興味深かったことは、補強材の入ったマニキュアは爪を強化できますが、一方で、同時にもろくもなるという事実です。
そのため、矛盾したことに、余計に爪が割れやすくなるのです。もろくなってしまった爪を人工爪で覆うことも、自分の爪にダメージを与えかねません。そのためAADは、どちらの方法も推奨していません。
それよりも、爪を人工的に覆わず、自然治癒できるようにしたほうが良いようです。
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Source: 巻き爪の原因と予防/貝印,米国皮膚科学会(AAD)1,2,3,4,
Image: Pexels
Beth Skwarecki[原文:How to Take Care of Your Nails]