以前、撮影チームと一緒に東京からの帰国便に乗ろうとしていたときのこと。
空港のチェックインカウンターで、空いている座席は同僚の隣りしかないと言われました。それまでの8日間、さんざん一緒に仕事をした相手です。
搭乗すると私はすぐに、同僚に対して、「14時間後に向こうに着くまで、話をするのはやめよう」と言いました。
同僚と一緒に出張に行く場合、気まずいジレンマに陥ることがあるかもしれません。それは、「席は隣同士にするべきだろうか」ということ。
いいえ、「隣に座らなければならない」などと考える必要はありません。
その理由を説明させてください。
同僚の隣は避けたほうがいい理由
あなたは給料をもらって、彼らと一緒の時間を過ごしています。しかし、何時間も他愛ない話をすることは、職務要件には含まれていません。
出張中は、ホテルのバーやレンタカーでの移動中、ミーティングが始まる前などに、雑談をする時間はたくさんあるでしょう。
ですから、搭乗ブリッジから滑走路へと向かう間に、話題を使い果たしてしまうわけにはいかないのです。
それに、機内で同僚と離れた席に座っていれば、「飛行機の中で何をしていたか」ということも、あとで話題にできます。
また、予約するときの座席の好みという問題もあります。あなたと同僚が、どちらも窓側の席を希望したら、どうするのでしょう。
自分の快適さと幸せを二の次にして、同僚の隣りに座り、他愛ない会話を延々と続けるべきでしょうか?
もちろんそんなことはありません。好きな座席に座りましょう。これは、個人的関係なのではなく、ビジネスなのですから。
同僚が知らなくてもいいことは多い
それに、飛行機に乗るのが不安だという人もいるかもしれません。
あるいは、離陸の前に靴を脱ぐという変な習慣があるとか、盛大ないびきをかくとか、薬がないと安心して飛行機に乗れないとか、いろいろあるでしょう。こうしたすべては、同僚は知る必要がないことです。
彼らは一日中、デスクにいるあなたと十分にやり取りしています。あなたが仕事で飛行機に乗るからといって、最低限のプライバシーを持つ権利もないということにはなりません。
中には、こう言う人がいるかもしれません。
「私は営業なので、飛行機での時間は、チームのシナジー効果を高め、目標に向かうために……」。
でも、私が言いたいことは変わりません。
出張中はずっと、社員同士の絆づくりを強要されています。飛行機の中でなくとも、ビジネスの話をする時間はたくさんあります。
フライト中は、映画『マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー』を見るための自分の時間です。チームづくりについて考える時間ではありません。
というわけで、同僚と隣同士で、狭い座席に何時間も座らざるを得ないという不幸な状況に陥ってしまったら、「現地に到着するまで、会話はしないつもりだ」ということを知ってもらいましょう。
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Image: bezikus/Shutterstock.com
Joel Kahn - Lifehacker US[原文]