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ビクター最上位ウッドコーンコンポ「EX-HR10000」。人工熟成ハイブリット響棒

JVCケンウッドは、ビクターブランドより木を振動板に採用したウッドコーンスピーカーのコンパクトオーディオシステム「EX-HR10000」を、6月中旬より発売する。オンラインストア限定商品で、直販価格は148,000円。

EX-HR10000

'19年2月に発売した15周年記念モデル「EX-HR99」(13万円前後)をベースに、新技術「人工熟成ハイブリット響棒」やレッドオーク材の大型ウッドブロックをスピーカーに搭載したほか、パーツ改良やチューニングを施し音質を向上。“ウッドコーンオーディオ最高峰のプレミアムモデル”と位置づけている。なお、レシーバー部の機能はHR99と変わらない。

9cm径のフルレンジユニットを採用。音の伝播速度を向上させるチェリー材の薄板シートをウッドコーンに最適配置した異方性振動板で、「コンパクトサイズながら広い音楽空間と解像度の高いサウンドを実現する」という。

エンクロージャーには、「中音が艶っぽく綺麗に響く」というチェリーの無垢材を採用。内部には楽器でも採用されているチェリー響棒を配置し、剛性を向上させると同時に、繊維方向にもこだわった竹響板の最適配置により、重心の低い低域再生と音のスケール感を向上させた。

加えて、人工熟成処理を施した異なる2つの素材(チェリー材とスプルース材)を組み合わせた「人工熟成ハイブリット響棒」をフロントバッフルの裏面下部に搭載。対する裏面上部には、人工熟成処理を施したスプルース縦目響棒を採用することで、豊かな音楽表現力と広い音場空間を実現したという。

ユニット磁気回路の後部には、形状試作と試聴検証を通じて厳選したというレッドオーク材を採用し、形状も見直した大型のウッドブロックを搭載。取り付け位置を1mm単位で調整することで、ダクトからの不要高域成分を制御・最適化するとともに低音エネルギーを増やし、不要な振動を低減している。

“木”を厚さ80μmに削り出して加工したウッドボイスコイルを採用。透明感と前方方向における空間表現の向上を目指し、錦糸線の素材をタフピッチ銅(軟銅)から4N-OFC(無酸素銅線)に変更。ダブルナット構造のスピーカーターミナル部は、銅を添加したステンレスネジ(左上1本)で固定することで、輪郭と高域の抜けを改善。さらにスピーカーユニット固定ネジ(右下1本)に真鍮ワッシャを追加挿入することで、低域を向上。このほかにも、振動吸収部材の追加装着や、サイドウッドとアークベースの固定ネジ最適化などの音質チューニングを施しているという。

レシーバー部には、ワイヤレス伝送においてもハイレゾ相当の高音質が楽しめる「K2 TECHNOLOGY」やBluetooth(Ver4.2)接続、USB経由のFLAC/WAVファイル(最大192kHz/24bit)再生、CD・ラジオ放送のUSB録音などをそのまま継承する。

CD部の再生可能メディアは、音楽CD、CD-R/RW(MP3、WMA)。チューナー部はFM:76.0~95.0MHz。ワイドFMにも対応する。実用最大出力は50W×2ch(4Ω)。音声入力端子は、同軸デジタル×1、光デジタル×1、アナログLR×2。音声出力は、アナログLR、サブウーファー、ヘッドフォンを各1系統用意。

消費電力は45W。外形寸法/重量は、レシーバー部が279×289×118mm(幅×奥行き×高さ)/4.3kg、スピーカー部が120×264×161mm(同)/2.2kg。リモコン、FM簡易アンテナ、スピーカーコードが付属する。