たぱぞうの米国株投資

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保険で資産運用をしようと思っている人へ

保険で資産運用をしようと思っている人へ

 投資信託やETFはもちろん、株式投資などの投資をしている人はまだまだ多くありません。S&P500という、世界的によく知られる株式指数でも、日本においてはまだまだ知られていませんね。

 

 アンテナの高い20代、30代は比較的よく認知されているかもしれません。しかし、40代、50代は投資に対するアレルギーも根強く、情報格差が広がっていますね。

 

 一方、私たち多くの日本人が最も慣れ親しんでいる金融商品の1つが保険ということになります。投資信託やETFという言葉を知らなくとも、保険という言葉を知らない人はいないでしょう。

 

 また、世界のFX投資家のうち6割が日本人という話があります。私たちは、投機的な側面と、保守的な側面を併せ持っているのかもしれません。

 

 しかし、大変残念なことに、この両方とも資産形成に資するものではないということは押さえておきたいですね。FXは半丁ばくち、勝つか負けるかの投機です。時々高金利通貨のスワップ分を積み立てなどという話も聞きますが、通貨の根本の考え方からして違いますね。

 

 また、保険は自分たちの生活を守るために機能するものであり、資産運用を目的とするものではありません。

 

 資産運用の基本は株式や債券だということです。これらを分散させた投資信託やETFというのは、経費率の低さから考えても極めて高い妥当性があると言えるでしょう。

なぜ保険で資産運用をしようと思うのか。

 それではなぜ多くの人が保険で資産運用をしようと思うのでしょうか。それは、以下のような理由が考えられます。

  • 元本割れを極端に恐れる心理
  • 資産運用からほど遠い語感

 まず、投資になれていない人は元本割れを極端に恐れます。そのため、資産価値が目減りすることを避けたいという心理が、適切な投資活動を妨げるのですね。

 

 しかし、ドル円がボックス相場にもかかわらず、米国が年率2%のインフレをし続けてきたということは、日本円で持ち続けていれば実質的に資産価値が目減りしたとも言えるわけです。

 

 また、保険というと資産運用からほど遠い語感があります。「投資は怖いけど、保険で資産が増えるならばやってみようかな」というわけですね。これらの心理が大きく後押しして、日本人の保険好き気質をはぐくんできたと言えます。

 

 しかし、繰り返しますが資産運用の役割を保険に担わせるのは違いますね。

保険大好き日本人、世界の生命保険料シェア上位国から分かる実態

 日本人の保険好きは広く知られるところです。世界の保険料シェア上位10か国の変遷を見てもそれは明らかですね。

世界の生命保険市場における国別保険料

世界の生命保険市場における国別保険料

 ※ニッセイ基礎研究所のサイトから

 国民皆保険が達成されている日本において、さらに手厚い保険をかけている実態がわかります。他の投資や積み立て運用をしていないので、保険にかける金額が多くなっているのかもしれません。

 

 いずれにしても年収減、可処分所得減、と言われる中にあって保険料はそれなりの地位を家計において築いているということですね。

限られた資産をどのように割り振っていくのか

 さて、前段が長くなりました。私たちの大切な資産、限られた資産をどのように割り振っていくのかを大まかに考えておくことが大事です。保険はあくまで保険であり、資産運用の役割を担わせるのは違います。

  • 変額保険
  • 外貨建て保険
  • 貯蓄性保険

 こうしたものは、不要なことが殆どです。

 

 ただし、保険のすべてが悪いわけではなく、貯蓄性保険を相続で活用したり、全損・半損保険を法人の設備投資などと関連させて活用する方法がありましたね。しかし、これらはやや上級者向けの活用の仕方であり、基本的には保険は掛け捨てで十分です。また、スキーム自体閉じられることも少なくありません。

 

 ともかく、あんまりゴチャゴチャいうとわけがわからなくなりますね。

 

 ずばり、保険で資産運用を考えないというところを押さえておきたいところです。この基本さえ押さえておけば、大きく道を外すことはありません。

 

 保険は掛け捨て、生命保険控除の枠内、こういった基本的なことを押さえておくだけでずいぶん違うのです。困難な時代を生き抜く資産運用術は、株式などの価値が増え続けるものにお金を入れ続けることですね。

 

 給与が伸びにくい今だからこそ、資産運用で自己防衛をしていく必要があると言ってよいでしょう。幸いにして、今はよい金融商品へのアクセスがしやすくなりました。適切な選択をしたいですね。

 

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